シュルナクで殉職したラマザン・アルムチュオール少佐の葬儀が(アンカラの)コジャテペ・モスクで行われ、公正発展党(AKP)所属の大臣たちが非難される一方で、「内閣総辞職」のスローガンが掲げられた。拍手を受けたのはアブドゥッラティフ・シェネル大臣のみだった。
シュルナクで遠隔操作による地雷が爆発したために殉職したラマザン・アルムチュオール少佐の、コジャテペ・モスクで行われた葬儀は、政府への激しい抗議の舞台となった。公正発展党(AKP)所属の大臣たちが非難される一方で、「内閣総辞職」や「くたばれクルディスタン労働者党(PKK)、加担者の公正発展党め」とのスローガンが掲げられた。アルムチュオール少佐の遺体は、コジャテペ・モスクで葬送の祈りの後にジェベジ殉職者墓地に埋葬された。
コジャテペ・モスクでの葬儀にアフメト・ネジュデト・セゼル大統領、テュライ・トゥウジュ憲法裁判所長官、ヤシャル・ブュユクアヌト参謀総長、デニズ・バイカル共和人民党(CHP)党首、アブドゥッラー・ギュル外務大臣、副首相のアブドゥッラティフ・シェネル氏とメフメト・アリー・シャーヒン氏ほか数人の大臣、軍司令官、政治家、一部の市民社会団体の代表者、そして多くの一般市民が足を運んだ。
厳重な警備体制がとられたコジャテペ・モスクで、一般市民と貴賓席は二本のロープで仕切られた保安区域が設けられて引き離された。一般市民は離れた場所にいるにもかかわらず、大臣たちが来ると抗議の声をあげ続けた。ギュル外務大臣をはじめとして、大臣全員がお悔やみを述べるため遺族の方へ進む中、「公正発展党は出て行け」や「裏切り者は出て行け」というスローガンを掲げ、やじの声が高まった。
■ シェネル氏と握手
公正発展党所属の大臣たちの中で拍手を受けた唯一の大臣は、閣内で反対を唱えたと知られ、公正発展党から次期選挙で立候補しないシェネルであった。殉職者の妻ニルギュンさんは、シェネル大臣に「誉れある方、あなたの手だけを握ります」と言った。
遺族の中でスカーフを巻いたある女性は、「あなた方(与党)に殉職者の血が嘉しませんように」と叫んだ。一般市民がいる場所から「タイイプ(首相)の息子を兵役へ」、「我々は(お前たちではなく)ムスタファ・ケマルの兵士である」、「兵へ伸びた手がくじかれるように」というスローガンが掲げられた。
ブュユクヌト参謀総長と軍の司令官たちは殉職者の遺族の席から拍手を受けた。セゼル大統領が式場へ入ると、殉職者の遺族や一般市民は敬愛の意を示した。セゼル大統領は、「トルコはあなたを誇りに思っている」というスローガンを受ける中、遺族へ哀悼の意を述べた。貴賓席についたセゼル大統領は、ギュル大臣とほかの大臣には黙礼のみをおこなう一方、ブュユクアヌト参謀総長、バイカル党首とトゥウジュ長官とは握手した。ギュル外務大臣とシェネル副首相のふたりが冷ややかな形で握手を交わしたことも注意を引いた。
葬儀後、ニルギュン夫人は、棺を抱きしめて夫アルムチュオールに別れを告げた。息子のエムレさんとエレンさんも葬儀の間涙を流していた。今週大学選抜試験を受ける長男エムレさんが亡き父の遺影を抱えた。
葬儀後、式典の軍の一団が「殉職者は不滅だ、この国は分離しない」とばかりに、「(歩調を合わせ)足取りを数えながら」車へ乗ったことが注目された。この間、周りの一般市民たちはこの兵士たちに拍手した。
現地の新聞はこちら
( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:11127 )