イスラエル元首相「シリアはゴラン高原の一部を放棄した」
2007年06月08日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ ネタニヤフ元首相「シリアは和平会談でゴラン高原の一部を放棄した」
2007年06月08日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ダマスカス、占領地エルサレム:AFP】
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ元首相は昨日木曜日、「90年代に行われた秘密和平会談で、シリアのハーフィズ・アル=アサド前大統領は占領下のゴラン高原の一部をイスラエルの支配下にとどめておく用意があると発言した」と語った。
ネタニヤフ元首相はイスラエルの民間ラジオ局100FMに対し、「イスラエルが40年前の1967年の戦争で制圧し1981年に併合したゴラン高原の北に位置するヘルモン山(シャイフ山)を、アサド前大統領が放棄したことを人々は知らない」と語った。
またネタニヤフ元首相は「私はアサド大統領に『前提条件がある。それはシャイフ山である』と語り、彼は『何故この前提条件が必要なのか』と尋ねた。私は彼にイランの脅威が理由であり(…)イランからの脅威があるため、私には東に対する目が必須であると答えた。こうして彼は私にシャイフ山を譲渡した」と付け加えた。
一方、シリア政府筋は昨日木曜、AFP通信社に対し、シリアはイスラエルとの和平交渉を再開する用意があると明らかにしたが、ヘブライ国家のねらいについては疑念を表明した。同筋は「我々は和平のための交渉を再開する用意がある。我々の立場は同じであり、和平のための動きを望んでいる。先方[イスラエル側]の発言を我々は見守っている」と語った。イスラエルのエフード・オルメルト首相は水曜日、「イスラエルは戦争の可能性を視野に入れて軍事演習を行ってはいるが、シリアとの戦争を避けたいと考えている」と強調している。
オルメルト首相は、シリア問題に関して検討するための政府の小規模な安全保障会合で、「イスラエルはシリアとの和平を望んでおり、戦争を望んでいない。相互の誤解のために起こり、安全保障状況の崩壊を引き起こすかもしれないシナリオを警戒しなければならない」と発言した。
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( 翻訳者:工藤章 )
( 記事ID:11132 )