民族主義者行動党(MHP)のテロとの戦いの公約
2007年06月16日付 Milliyet 紙

 選挙広報において遠まわしに北イラクへの越境軍事作戦を約束したMHPは、警官及び教師に月230新トルコリラの加給、学生には生徒選抜試験(ÖSS,日本におけるセンター試験のようなもの)の廃止を約束した。

 MHP党首デヴレト・バフチェリは投票に際してトルコの名誉の守護者として行動するよう求めた。「民族の停滞と暗黒の記録‐唯一MHPに」というタイトルの選挙広報を説明したバフチェリは、この来るべき総選挙はトルコの運命を決める選挙となるであろうことを述べた。バフチェリはトルコを2023年までに先進国にすることを述べる一方、「北イラクへの国境越境作戦」と解釈される、テロとの戦いの婉曲な提言も明記される公約を以下列挙した:

・ 北イラクで醸成されるテロ組織の指導者達や戦闘員達に対し国際法に基づく全ての権限を行使する。北イラクからやって来るテロ攻撃に対し、トルコの国際法に基づく正当な防衛の権利は、留保や条件のない完全なものとして共に生じた。トルコは国民の安全のため必要な全ての措置を取る状況にある。
・ 治安は第三者の許可や主導に放置されず、政治や軍による手段が講じられる。
・ テロとは容赦ない戦いが繰り広げられるだろう。
・ 地域の住民とテロ組織との間でははっきりした区別がなされる。
・ テロを育てる根源は枯渇させられる。
・ テロ罪のため恩赦は適用されない。
・ 無職の家長のため月200新トルコリラ、退職者には毎年9月に一定額の給付、警官には毎月230新トルコリラの保安補償金、教師には毎月230新トルコリラの自己育成金が支払われる。
・ 義務教育の期間は12年に延長される。
・ 大学の入学試験を廃止する。

■EUへの強硬なメッセージ
・トルコ‐EUの関係は失望の物語である。トルコは欠点のある国と見なされている。トルコ‐EU関係は;抑圧、強情そして恐喝からなる三角形において、前堤条件や担保がついた、欺瞞とか後見人という性格を持つようになった。関係は再定義されねばならない。

■「エルドアン首相は休養する必要がある」
 バフチェリはレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の「バイカルCHP(共和人民党)党首やバフチェリMHP党首は同じ言い逃れをしている」という発言を想起する上で、「アッラーに感謝する、私はブッシュやバルザーニと同じ言い逃れをしていない」と述べた。エルドアン首相が戦死者(訳者註:イラクへの越境作戦で死亡した兵士のことか?)の葬式に関してMHPを非難したことにも反発を示したバフチェリは、「首相は今すぐにでも休養する必要がある。進歩を近くから追い求める才能を失った。首相は民族主義者の行動を理解出来ていない。この行動は1968年から現在まで戦死者の葬儀を支持でしている」と述べた。

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( 翻訳者:関口 陽子 )
( 記事ID:11169 )