「軍互助協会」のオヤク銀行、オランダ資本に売却
2007年06月20日付 Zaman 紙

軍互助協会(OYAK)に属するオヤク銀行が26億7300万ドル(約3,311億円)で完全にオランダのINGグループに売却された。トルコ最大の鉄鋼会社エルデミルが外国資本に渡らないようキャンペーンを進めていたオヤクの銀行の売却の決定は衝撃を与えた。

オヤク銀行は、トルコ軍関係者の給与の10%の拠出により構成される軍互助協会(OYAK)の管理下にあるが、オランダのINGグループに売却される。26億7300万ドル(約3,311億円)で決定した売却によって、トルコの金融システムにおける外国資本の割合が42%に達した。売却プロセスは半年で完了し、銀行名た」と述べられた。
オヤク銀行は、2007年3月末の時点で116億9,100万YTL(約1兆1,021億円)の資産規模でトルコ第9位の規模を持つ。同行は362の支店を持ち従業員数は5500人以上である。

■兵舎にはオヤク銀行のみ

オヤク銀行の名前は、以前、他行ATMが兵舎から撤去されたことでも話題に上った。オヤク銀行は、個人給与の振込が同行に対し行われるよう参謀本部に強力な交渉をひそかに行い、この結果多くの軍の部隊が他の銀行との契約を取り消し、また満期での契約更新をしなかった。銀行の元取締役の一人で退職したオスマン・オズベク少将は、以前、大半の株が外国資本に売却されることについてのニュースに対し反発していた。2000-2001年に、軍警察総司令部の代表としてオヤクの取締役の一人であったオズベクは、以前本紙とのインタビューで、「名誉あるトルコ人将校の一人として、オヤク銀行が外国人に買収されることは認めることができない」と話していた。オヤクは、近年急激な民営化に突入しており、エルデミル社を27億ドル(約3,345億円)で買収していた。外国資本への売却が批判されるいっぽう、エルデミル社をオヤクが買収したことは「国民的な組織の一部となった」として組合は肯定的に受け止めた。オヤクは今回のINGグループへの売却により、エルデミル社に支払った金額と同程度の利益を確保したことになった。

■前身はボストン銀行


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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:11196 )