エジプト、外交代表部をガザから西岸に移転
2007年06月20日付 Al-Ahram 紙

■ エジプト、外交使節団の本部をガザからラーマッラーに移転
■ ライス米国務長官:「パレスチナ国民の分断を拒否し、パレスチナ統一国家の建設を進める」

2007年06月20日付アハラーム紙(エジプト)HP1面

 エジプトは駐パレスチナ・エジプト大使と外交使節団とをガザからラーマッラーに移動させ、エジプト代表部をラーマッラーに置くと決定した。アフマド・アブルゲイト外務大臣が昨日この決定を発表し、数日以内に実行に移される。
 
 アブルゲイト外相はパレスチナ自治政府のサラーム・ファイヤード首相兼外務大臣と昨日電話で会談し、今後のヨルダン川西岸地区における状況正常化と、新政権による治安確保や平時の状況回復の努力について話し合った。またアブルゲイト外相は国際4者協議(米・国連・EU・露)のメンバーとも協議を進め、今月26・27日にカイロで開催される予定だった会合の延期を決定した。

【ワシントン:ホダー・タウフィーク】
米国務省のコンドリーザ・ライス長官は昨日、パレスチナ新政権とアッバース大統領への支援を確認した。またライス長官は、現在ワシントンを訪問しているイスラエルのエフード・オルメルト首相と一昨日に会談した後、アメリカはパレスチナ国民の分断に反対していると強調し、「アメリカは現在、ひとつのパレスチナ国民のためのひとつのパレスチナ国家の存在の必要性に重点を置いている」と述べた。

他方、ワシントンの外交筋は本紙記者に対し、ワシントンはエジプトと共にパレスチナ国民への支援を最大限に行う構えであり、和平プロセスにおいてこれまでにエジプトが果たしてきた大きな役割に鑑み、アメリカはエジプトに期待を寄せていると表明した。

ガザではハマースのサーミー・アブーズフリー報道官が、サラーム・ファイヤード政権への西洋諸国の経済的約束はパレスチナ国民に対する陰謀だとの懸念を表明した。またハマース排除の試みは西洋の側の幻想だとの考えを明らかにした。

アッバース大統領の側近の一人であるヤースィル・アブドゥラッボはイランを攻撃し、イランの地域的目的や国益のためにハマースを支援していると非難した。

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( 翻訳者:小林洋子 )
( 記事ID:11237 )