公正発展党へイスラーム風スカーフ批判
2007年06月26日付 Milliyet 紙

民主党(DP)メフメト・アアル党首は、「公共の場でスカーフについて声を上げていた者達は、今日ではスカーフやイマーム・ハティプ高校について声明書にすら書けないのです」と述べた。アフヨンカラヒサルでの党大会において3000人の人々へ訴えたアアル党首は、もはや政府が公共の場で述べる言葉はないと強調し、「この政府がどの権力に服従して国を導いてきたのか、我々はよく知っています」と話した。「2002年には公共の場でスカーフ問題について声を上げていました。今日では声明文にすら書けないのです。当時3万人のイマーム・ハティプ高校の若者があなた方〔=公正発展党(AKP)〕の為に尽力しました」と述べたアアル党首は、以下のように続けた。

 「あなた方は、今日では彼ら若者達について声明文にすら書けていません。勇気が足りないのでしょうか? あなた方は政治で彼らのことを利用してここまできました。あなた方はモスクへ政治を持ち込んだのに、今ではモスクの庭へ入るのを恐れるようになっています。60年間我々国民の宗教についても、衣服についても大きな尊敬と信頼のもとに奉仕されてきました。このことを利用することなく、国民にとっていかなる問題も起こすことなく歩みを続けてゆくことが、私達の基本的な問題意識なのです。」

 アアル党首は、「我らがトルコ兵の頭に袋をかぶせられた事件〔注1〕は現外務大臣と首相の任期中に起こりました。世界のあらゆる場所で、〔アルメニア人〕大量虐殺〔批判〕決議が採決されています。〔AKPよ、〕本来の場所に留まって下さい、そうすれば我々があなた方を国家元首にすることも出来たはずです」と述べた。


〔注1〕スレイマニエ事件を指す。イラクのスレイマニエに駐留中だったトルコ軍をアメリカ軍が襲撃し、トルコ兵を拘留した。このときトルコ兵は頭に麻袋を被せられた。この侮辱的な扱いのためトルコ国内の反米感情が高まり、映画「狼の谷―イラク―」の題材にもなった〕

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( 翻訳者:新井仁美 )
( 記事ID:11248 )