ムバーラク大統領、マルワーン氏がイスラエルのスパイだったという説を全面否定
2007年07月03日付 Al-Ahram 紙

■ ムバーラク大統領:「忠実な愛国主義者であるアシュラフ・マルワーン氏は、エジプトのために偉大なる奉仕を行った」
■ 「イスラエルのために彼がスパイ活動をしたというのには全く根拠がない」
■ ムバーラク大統領、アフリカサミットからの帰路、新聞編集長らへの会見で:「故サダト大統領と陸軍司令官達は、十月戦争中に故人が果たした役割について語っていた」
■ 「エジプト検察はイギリスでの捜査の経緯を見守り、捜査結果は全て公表する」
■ 「エジプトとサウジアラビアとの関係は強固だ。両国間ではあらゆるレベルで調整が行われている」
■ 「ファタハとハマース間の緊張状態はパレスチナの内政問題として扱われるべきであり、両者の話し合いはエジプトが後援する」
■ 「さまざまな場での実績を踏まえて内閣改造を行う」

2007年07月03日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ウサーマ・サラーヤー記者】

エジプト各紙の編集長と中東通信社(MENA)向けに行った包括的で率直な会見でムバーラク大統領は、国内・地域問題を概観し、世界のさまざまな国とエジプトとの相互に影響しあう強固な関係について語った。

ホスニー・ムバーラク大統領は、意欲と活力に溢れつつ、一昨日から開かれていた第九回アフリカ首脳会談に出席した後、ガーナの首都アクラから専用機で帰国する途中、機内の記者用の座席に自ら足を運び、次のように切り出した。「あなたたちは多くの疑問を抱えていることだろう。わたしはそれらの疑問に対し、これまでと同様、明確に、誠実に答える用意がある」。

大統領はまず、現段階での中東情勢の進展、中東和平プロセス復興へのたゆまぬ努力、パレスチナ民衆の置かれた遺憾な現状、パレスチナ各派の結集に向けたエジプトとアラブ、地域ぐるみの努力について言及した。また近々ヨーロッパ各国の首都を網羅した外遊を行うとも示唆した。

3時間続いた会見の冒頭でムバーラク大統領は、「先週ロンドンの自宅ベランダから転落して亡くなったアシュラフ・マルワーン氏は忠誠な愛国主義者であり、国のために偉大な奉仕を捧げた。イスラエル当局のために彼がスパイ活動を行っていたと言われていることには全くなんの根拠もない。彼の愛国心にはなんの疑いもない」と断固たる口調で明言した。

続けて大統領は、自身がかつて空軍司令官であり、故サダト大統領や十月戦争(第4次中東戦争)時の陸軍司令官たちとも近かったことから、アシュラフ・マルワーン氏について詳しく知っているとした上で、「マルワーン氏は誰もが認めた能力をもって国家のために偉大な役割を果たしたと誰もが語っている」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:泉千尋 )
( 記事ID:11320 )