■　シャルム・アル＝シャイフのサミットで、和平プロセス再開の雰囲気醸成について検討
■　ムバーラク大統領：「協議ではパレスチナ合法政権への支援およびガザ地区と西岸地区の領土的一体性について、見解の一致がみられた」
■　ヨルダンのアブドゥッラー国王、アッバース大統領、オルメルト首相との４者会談を終えてムバーラク大統領：「話し合いを通じたパレスチナの立場の統一と双方の暴力行為の終結が必要だ」と発言
■　「中東和平への道を切り開いたエジプトは、今後も地域の安定に向けた努力を継続する」
■　アッバース大統領、イスラエルに対しパレスチナ国家建設に向けたの交渉を呼びかけ
■　オルメルト首相は「イスラエルの刑務所からファタハに所属するパレスチナ人250人を釈放する」と発言

2007年06月26日付アル・アハラーム紙（エジプト）HP１面

【シャルム・アル=シャイフ：ムハンマド・アミーン・モスリー記者：諸通信社】

アブドゥッラー2世ヨルダン国王、パレスチナのマフムード・アッバース大統領とイスラエルのエフード･オルメルト首相が出席した昨日のシャルム・エル＝シャイクでの4者会談の閉幕にあたり、ホスニー･ムバーラク大統領は「会談では和平プロセス再開の雰囲気醸成、事態の沈静化と信頼の再構築への道筋、占領地におけるパレスチナ人民の苦難を早急に終わらせる必要性などをめぐって率直で真摯な協議が行われた」と述べた。

また大統領は、和平プロセスの現在の行き詰まりを打開し、前進させるため、協議に参加したあらゆる国が真剣な取り組みを行う必要があるという点について、二者協議あるいは拡大協議の場で見解の一致がみられたと断言した。

さらに「パレスチナ合法政権への支援、自治政府とアッバース大統領への援助、ガザ地区と西岸地区の領土的一体性、同地におけるパレスチナ民衆の最近の人道的危機状況を収拾する必要性についても意見が一致した」と説明しつつ、「話し合いを通じてパレスチナの立場を統一し、パレスチナ人とパレスチナ問題を代弁する共通の立場へと到達することの必要性を協議で確認した」とも述べた。

続けて大統領は、「そうした共通の立場がパレスチナ人とイスラエル人を蘇生させ、双方の暴力を終結に導く。また、明瞭な政治的視野を持った交渉の場へ復帰する空気を醸成し、最終的地位交渉への到達、公正な恒久和平の実現、独立パレスチナ国家建設というパレスチナ人の望みの実現、さらにはシリアおよびレバノンとの包括和平への道を開く」と語った。

さらに大統領は「エジプトは中東和平への道を開いた。今後もこの地域の平和と安全と安定のために努力を続けていくだろう」と述べた。

エジプト大統領府のスライマーン・アウワード報道官が発表したところでは、ムバーラク大統領はイスラエルのオルメルト首相とパレスチナのアッバース大統領に対し、エジプトはガザのパレスチナ人民を飢えさせることも、ガザを巨大な牢獄とすることも許さないと断言した。

マフムード・アッバース大統領はイスラエルのオルメルト首相に対し、パレスチナ国家建設に向けたタイムスケジュールに沿った交渉を呼びかけた。

オルメルト首相はサミットの席で、｢パレスチナ人民に対する善意の証として、イスラエルの刑務所からファタハに所属するパレスチナ人250人を解放する予定だ｣と発表した。

サミットの前にはムバーラク大統領と参加各国の首脳との間で、サミットに備えた二者協議が行われ、まずは昨日シャルム・アル=シャイフに最初に到着したアッバース大統領との会談が行われた。

この会談にはエジプト側からはフサイン・タンターウィー国防・軍需生産大臣、アフマド・アブルゲイト外務大臣、アナス・アル=ファキー情報大臣、ウマル・スライマーン情報長官が参加した。パレスチナ側からは、サーイブ・ウライーカート和平交渉局長、ナビール・アブールダイナパレスチナ大統領広報顧問、ムンズィル・アル＝ダッジャーニー駐エジプト大使が参加した。

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（ 翻訳者:金田雄一郎 ）
（ 記事ID:11327 )