イラク占領とアフガン戦争が原因となって、トルコをはじめとするイスラム国におけるイメージが混迷したアメリカは、この状態を改善するために国際世論に対し新しいお化粧で現れようという計画を始動している。フランス新聞通信社の報道によると、アメリカ政府はイメージを改善する試みの一環として、国際舞台に新しい顔ぶれを並べようとすると同時にあらゆる革新的な発想を利用するつもりだ。正しい選択かどうかという点についての議論があるとしても、アメリカはそのイメージを改善する試みと、影響と活動を増大させる試みの枠組みにおける手始めとして、イギリス前首相トニー・ブレアを中東問題に関する国際的な窓口として任命することを確定した。続いて、アメリカ大統領ジョージ・ブッシュはイスラム諸国会議に対し初めての特使を任命した。57のイスラム諸国を1ヶ所に集めたイスラム諸国会議においてアメリカ中東特使は、イスラム圏の価値観を知り、これらとアメリカの価値観との共通点を見出そうと努めるつもりだ。ブッシュ主導のイメージ改善策を検証したワシントンにある国際戦略研究センターという名のシンクタンクは、「アメリカは問題の解決にあたって、単に武力や圧力に依拠しながら前進することはできない。そのために、示唆や説得の力をも活用しなければならない。今までアメリカのこうした柔軟な力、中東の人々との関係、そして外交は無視されてきた。これは、対テロ戦争において、両手が自由でなかったことを意味している。」と語った。ブッシュ政権は外交広報にも今後重点を置く予定だ。側近であるカレン・ヒューズを外交広報策の国務次官に任命したブッシュは、教育や学生交換プログラムを増加させることや、様々な人々とのコミュニケーション戦略を発展させて人道支援を重点化することを求めた。アメリカが「国民対話」という名の下に実施を始めたこの取り組みの中で、アメリカ国籍のイスラム教徒からなる代表団が他国を訪問してアメリカの考え方や見方を説明する予定だ。「サイバー外交」というプログラムにおいては多様な国の人々とアメリカ人がインターネットによる会話に参加することが行われる。アメリカで教育を受ける留学生が撮影した映像もYouTubeに掲載される。
アンカラからブレア首相への祝辞
首相レジェプ・タイイプ・エルドアンと外務大臣アブドゥッラー・ギュルは、中東地域仲裁カルテット代表として任命されたイギリス前首相トニー・ブレアに対しそれぞれが祝賀の電報を送った。エルドアンとギュルがブレアに送った祝賀メッセージにおいて、イギリス前首相ブレアに対し成功を願う旨を伝え、トルコが彼に、彼の新任務に関して全面的な支持を表明することが強調されたという。外務省が発表した声明においても「現在、中東では諸問題が混迷し、危機的な時期を迎えているが、ブレア氏の幅広い経験と、優れた能力によって中東和平発展の活性における国際的取り組みにあなたが独自の貢献をし、新たな息と発展をもたらしてくれると我々は信じている。」と述べた。
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( 翻訳者:萩原絵理香 )
( 記事ID:11370 )