選挙が近づく中、街頭での選挙活動も激しくなってきた。各政党の「街頭での闘い」の武器は、水、シャンプー、新聞、ライター、紐だ。
選挙を7月22日に控え、イスタンブルの広場の多くは各政党の宣伝や選挙活動の場となっている。選挙カーから流されるいろいろな歌や民謡、国歌が混ざりあう中、有権者獲得競争が繰り広げられ、一部の政党は飲食物を提供したり、物品を配ったりし、国民の心と一票を獲得しようとしている。同じ広場に政党が隣りあわせでスタンドを開設すると、飲食物のサービスがある方により関心が集まっていることに注目だ。
政党の宣伝活動を見ようと、私たちは一昨日、バクルキョイ自由広場からカドゥキョイ港広場まで回ってきた。当日、バクルキョイ自由広場に公正発展党(AKP)はいなかったが、共和人民党(CHP)と民族主義者行動党(MHP)が“フェアプレー”の精神溢れる闘いを繰り広げているのを見た。私たちが到着したとき、広場には共和人民党CHPの選挙活動用音楽が流れていたが、その5分後に曲が終わった。すると、15分間の民族主義者行動党MHPの放送が始まった。
共和人民党CHP幹部によれば、音楽が混ざり合うのを防ぐため民族主義者行動党MHPと合意し順番に音楽をかけているのだそうだ。共和人民党CHPがスタンドを設置した場所には、公正発展党AKPの「党の拠点AK Nokta」(と呼ばれるスタンド)が設置されていたが、朝早く来て場所を取ったという。有権者には、パンフレットやチラシと一緒に水、カーネーション、旗、帽子、バッジを配布していると話していた。
民族主義者行動党MHPのバクルキョイ支部局長ハイリ・アルトゥンジュによれば、水や物品を配布せずに宣伝活動のみ行い、希望者がいれば3つの新月がついた旗を配っているとのことだ。
■新聞と共和人民党シャンプー
連日公正発展党AKPだけが宣伝活動を行っていたエミニョニュ広場には、共和人民党CHPと民族主義者行動党MHPも加わった。各政党は互いに近いところにスタンドを設置し、音楽で互いを押さえつけ有権者の興味を引きつけようとしている。有権者に似顔絵を描いて、政党員に登録し、水を配っている「党の拠点AK Nokta」はここでも一番の人気だ。中でも有権者の注目を集めているのは、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相のポスターだ。公正発展党AKPが配布している無料新聞の人気も高い。
大音量で音楽を流している民族主義者行動党MHPの幹部によれば、公正発展党AKPは有権者にとうもろこし、アイスクリーム、かばんを配布しているが、民族主義者行動党MHPはパンフレットのみの配布となっている。広場で3日目を終えようとしている共和人民党CHP職員は、有権者の集まりには満足であるとし、ライター、ペン、バッジ、シャンプーなど様々な物品を配布したと話した。
ベシクタシュ市場では、共和人民党CHPのスタンドの日陰が、暑さから逃げる人々の避難所になっているが、公正発展党AKPが始めた水の配布は共和人民党CHPのスタンドでも行われている。
(アジア側の)カドゥキョイ港広場は、宣伝競争が最も激しい場所の一つだ。公正発展党AKP幹部らによれば、有権者には水、チャイ、コーヒーをサービスし、様々な物品を配布している。また、政党の女性メンバーが配布している紐も注目を集めている。公正発展党AKP幹部によれば、紐は子供たちが縄跳びをするためのもので、風船も配布しているという。共和人民党CHPは、バッジのほかに何も配っていないとし、公正発展党AKPを非難している。
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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:11383 )