国連専門家がシャバア農場をレバノン領と認めたとの報道、事務総長が否定
2007年07月12日付 Al-Nahar 紙

■ 国連、シャバア農場の支配権は誰のものか、未だ結論を下さず

2007年7月12日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 国連の地図作成専門家の調査の結果、シャバア農場はレバノン領でありシリア領ではないことが明らかになったため国連がこの数週間、同農場を国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の委任支配下に置くようイスラエルに要請しているとの報道がなされたことを受けて、国連の潘基文事務総長は、地図作成専門家の報告書はレバノン・シリア・イスラエル3ヶ国の国境地帯に位置するこの地域の支配権がどの国に属するかについて、結論を出すには到っていないと述べた。

 潘事務総長はイギリスのゴードン・ブラウン首相との会談の後、「この報告書は農場の支配権や所有権については一切言及していない」と語り、「地図専門家は地図や歴史的文書をもとに調査を行ったが、現地に赴くことはできなかった。...シャバア農場の位置について正確に特定するという点では、よい成果が得られたと思う」と述べた。また、国連がシャバア農場問題について調査を継続していることに言及し、「この報告書は、検討のため安保理に提出された」と述べた。

 潘基文事務総長の発言に先立ってエルサレム駐在の国連の責任者は、「国連はイスラエル政府に対して、シャバア農場を国連へ移譲することを要求してはいない。…国連の地図作成専門家が作業を続けており、近いうちにこの地域を訪問するだろう。事務総長は今なおこの問題に関心を寄せている」と語った。

(後略)

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( 翻訳者:香取千晴 )
( 記事ID:11404 )