ギュルはまだ大統領候補:エルドアン首相のテレビ番組での発言
2007年07月16日付 Yeni Safak 紙
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、「大統領候補に関して、ギュル氏の名前はまだ挙がっているのですか?」という質問に対し、「もちろんだ。しかしそれは彼の意思次第だ」と答えた。
エルドアン首相は、カナル24のテレビ生放送の「アンカラ支局」という名の番組で、新聞記者の質問に答えた。
外国人に対する不動産売買に触れたエルドアン首相は、地券・地籍簿総局の公式の数字に基づき、自党の政権期とそれ以前に実行された売買に関する情報を伝えた。エルドアン首相は、外国への不動産売買が、自党の時期に開始したのではない、と述べた。
また自党以前の政権期において、1999年に1,665件の不動産2,244千平方メートル、2000年に1,638件の不動産2,743千平方メートル、2001年に1,910件の不動産1,031千平方メートル、2002年に2,831件の不動産1,730千平方メートルにのぼる売却があったと説明した。この売買が相互利益に基づいて行われたことを念押しした。
エルドアン首相は、「ドイツ人、イギリス人、オランダ人にはトルコに土地を持ちうる。どうしてでしょう。それは同様にして我々もそれらの国において土地を持てるからだ。しかし、もしそれらの国で土地を持ち得なかったら、我々もそれらの国々の人物に土地を与えなかった」とし、自党の政権期に不動産売買でみられた増加の理由は、安定であったと強調した。
エルドアン首相は、2003年に3,887件の不動産2,038千平方メートル、2004年に8,808千平方メートルの不動産4,655平方メートルの面積の売買があったことを述べた。また同時期に行われた売買は、多くがアパートやヴィッラの類の売買であったことを指摘した。
エルドアン首相は「ある者はこれを、『トルコが売られている』、『南東アナトリア・プロジェクト(GAP)が売られている』という話に持っていった。南東アナトリア・プロジェクトの土地において、今までに一片の土地も売られたことなどない。すべては嘘である」と述べた。また、地方において、イスラエルが土地と不動産の購入を行っているとの報道が指摘されたことに関しても、「嘘だ。このようなことはない」と述べた。
(中略)
■「ギュル氏の名前はまだ挙がっている」
「あなたの(大統領は)話し合いで(選ぶ)との発言ののち、まるでギュル氏が外されたかのような解釈が広まった。あなたはこのことについてギュル氏と話をされたのですか?ギュル氏の名前はまだ挙がっていますか?」という質問に対し、エルドアン首相は以下のように答えた:
「そのことに関しては、明確に、はっきりと話さねばならない。私個人としては、ギュル氏を外すということは全く考えられない。このことを私と面会した全ての記者に述べた。しかし意図することが捻じ曲げられた。(今)一度、ギュル氏のこの問題での理解・意思が、私にとって重要なのです。
何故かと?それはギュル氏が、路を同じくする者として、困難を共にした同朋として、この(問題の)展開においてとても深刻な意味で不当さに遭遇したからだ。
昨晩、民族主義者行動党党首バフチェリが、私とギュルの間を裂く方法を語っていた。私が仕掛けを仕掛けたが、彼をかように位置づけてしまった。バフチェリ氏、無駄にこんなことに携わるのは、それはあなたの性質であり、私たちの兄弟意識、困難を共にした友愛は(あなたの理解するところと)異なるのだ。私たち今の立場に固執する者ではない。なんでもないことだ。まさにギュル氏が首相であった時、首相職を私に譲る丁重さを示すことができたように、私も大統領職に関する決定を下した後に、その職が私の親しい間柄にして友人(であるギュル)に相応しいという丁重さを示す状態にあり、これを行ったのだ。
彼を大統領候補に選んだ時も、もっとも広い意味で諮り、あらゆる人物、組織、市民社会組織の一部、一部の新聞記者の友人とも面談した。全員と会った後、この決定を行った。しかしながら残念ながら予期しない、思いもしない計略に直面した。」
エルドアン首相は、「ギュル氏の名前はまだ挙がっていますか」という質問に、「もちろん。しかし彼の意思次第だと言っているのだ」と答えた。
■イランの天然ガス協定
エルドアン首相には、イランと行われている天然ガス協定に関する評価についても質問された。首相は、これが新たな動きではないこと、長い交渉ののち、特にヨーロッパの(パイプ)ラインに向けてこのような措置をとったと明らかにした。また、この試みとともに、トルクメニスタン、イラン、トルコの3国間の協定を形成したことを強調した。協定によって、トルコがトルクメニスタン、イラン両国のガスを得て、送ることができるようになるとも述べた。
エルドアン首相は、「ちょうどロシアとアメリカが自国の決定を自国で下すように、トルコも自国の決定を自国で下すのだ。この点で、『周りが何といおうとも』私たちと関係はない。このことを必要としているのである。我が国は経済と関わる強力な措置を自身でとったのだ」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:山本裕一 )
( 記事ID:11408 )