ギュル外相、アメリカがイラク軍へ供与した武器の行方を懸念
2007年07月17日付 Milliyet 紙

アブドゥッラー・ギュル外相が明らかにしたところによると、PKKの告発者によって語られた「アメリカが我々に武器を供与している」との主張に対し、アメリカ政府は「我々はテロ組織には武器供与していない。しかし、イラク軍に供与した武器が、金銭的、民族的、もしくはイデオロギー的な理由によって管理不能な形でPKKの手に渡った可能性はある。今後、この件を厳しく追跡するつもりである」と回答したとのことだ。

■「テロリストに渡った」
ギュル外相は、アンカラ県各郡において選挙キャンペーンを行っていたが、バスに同乗させた新聞記者グループと会談した。
同外相は、アメリカがPKKに武器供与したとの主張に対し、アメリカからトルコ政府に届いた回答を検討し、「イラク治安部隊はまったく信頼性がないことが明らかとなっています。これらの武器が購入されるかあるいは別の形でテロリストの手に渡ったと我々は考えています」と語った。
さらに、PKKの手中にある武器の供給源に関してアメリカに対し以前にリストを渡していたことを明らかにし、「一部は、欧州諸国によってサッダーム(・フセイン)体制に供与された武器です。また一部は、新設されたイラク軍に対しアメリカによって供与された武器です」と述べた。
そして、同外相は次のように続けた。「テロ組織は、アメリカとトルコ間に猜疑心と不信感を生じさせ、トルコ・アメリカ関係に悪影響を与えるために、このようなことを行っている可能性があります」。

■インジルリッキ基地に青信号
ギュル外相は、アメリカがイラクから撤退する際、トルコにある軍事基地利用の要望をだすのではと指摘されると、「ありえますが、現時点では何もありません。実は幾度か、人員交代がインジルリッキ基地から行われています。撤退する予定であれば、撤退する時に(基地使用は)ありえます。目下のところ要望はありません。(この件は)議論され、検討されます」と述べた。

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( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:11417 )