ブッシュ大統領、中東和平国際会議の開催を呼びかけ
2007年07月17日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ ブッシュ大統領がライス国務長官を議長とする国際和平会議を呼びかけ
■ パレスチナ人がハマースの側につくことに対して警告
■ オルメルト首相は侵攻の中止を受け入れず アッバース大統領はハマースと交渉しないことを約束
2007年07月17日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ガザ、ラーマッラー:本紙アシュラフ・アル=ハウル記者、ワリード・アワド記者】
アメリカのジョージ・ブッシュ大統領は月曜日、中東和平プロセスを再生させるために、イスラエルとパレスチナ自治政府とアラブ諸国数ヶ国をメンバーとする国際会議を今秋に開催することを提案した。また、ハマースを非難し、パレスチナ民衆に対してマフムード・アッバース大統領の側につくように呼びかけた。
ブッシュ大統領はホワイトハウスから発表した談話の中で、「世界は平和のための適切な状況を創り出すためにもっと役割を果たすことができる」と述べ、「したがって私は、中東和平プロセスを再開するために、国際会議を秋に開催することを呼びかける」と述べた。また、「この会議に参加する首脳メンバーは、イスラエルとパレスチナおよび近隣諸国ということになるだろう」と述べ、コンドリーザ・ライス国務長官が議長を務めることになると述べた。
またブッシュ大統領は、「パレスチナ人は決定的な選択の瞬間を迎えている」と述べ、「ハマースの側につくことは、パレスチナ国家建設の可能性に致命的な打撃を与えるだろう」と警告する一方、「マフムード・アッバース大統領を支持すれば、パレスチナ人は彼らの尊厳をあらためて確固たるものとし、未来を自らの手中にし、彼ら自身の国家を建設することができるだろう」と述べた。
またガザ地区を支配しているハマースに対し、暴力を放棄して、イスラエルの存在と正当なパレスチナ政府を認めるように呼びかけた。またブッシュ大統領は、現在までイスラエルとの和平に応じていないアラブ諸国に対して、イスラエルは存在しないという幻想をやめ、ヘブライ国家と対話を始めるように求めた。また、「アラブ諸国はイスラエルが存在しないという幻想を抱くことをやめて、公式のメディアにおいて憎悪を煽動することをやめ、イスラエルへ閣僚級の使者を送ることによって、和平プロセスの促進を助けることができる」と述べた。
パレスチナ自治政府はブッシュ大統領の国際和平会議の開催の呼びかけを歓迎している。ナビール・アブー・ルダイナ大統領報道官は、「私たちはブッシュ大統領の国際和平会議の呼びかけを歓迎する。私たちはロードマップ案およびアラブ諸国和平提案、土地と平和の交換の原則を実施するよう求める」と述べ、「これが地域の安全と安定のための唯一の方法である」との見解を示した。
(後略)
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( 翻訳者:金田雄一郎 )
( 記事ID:11485 )