民主市民党の国会初登院、融和的に経過
2007年08月05日付 Radikal 紙

7月22日総選挙の結果で構成された第23期大国民議会が、昨日(4日)国会議員の宣誓式典によって開かれた。関心の的となっている民主市民党(DTP)党員らは緊張の懸念を取り去った。元DTP党首アフメト・チュルクと4名の議員は、民族主義者行動党(MHP)党首デヴレト・バフチェリのそばに行き手を握り、アタテュルク記念碑に花輪をかざる式典に全員で参加した。また、国会議員宣誓をクルド語で読み上げようとはしなかった。バフチェリも、トルコ語で宣誓を行ったDTP党員らを歓迎した。

■独立行進曲に関する質問に反感
トルコ大国民議会(TBMM)での最初の式典はアタテュルク記念碑に花輪を飾ることで始まった。最高齢議員であるTBMM暫定議長、共和人民党(CHP)党員シュクリュ・エレクダーを議長として行われた式典で、メフメト・アリ・シャーヒン副首相とアリ・ババジャン国務大臣が政府を代表した。
多くの国会議員が参加した式典でトルコ国歌(独立行進曲)が歌われた。式典の後、新聞記者がDTP党員に向けた「独立行進曲を歌いましたか?」との質問が反感を買った。質問に意味を見出せなかったDTP党員はその後舞台裏へ向かった。ここでも新聞記者の関心が続いたため、DTP党首のアフメト・チュルクは、「レンズを向けられることを人々は不快に感じる」と述べた。

チュルクと他のDTP党員はその後、議場広間に入り、自分たちに割り当てられた席に座った。議会が開かれるのを待っている際、チュルクは席から立ち上がり、近くの席に座っていたMHP党首デヴレト・バフチェリのそばにゆき、手を握った。立ちあがったバフチェリは、それを受けてチュルクに随行していたスッル・サクク、オスマン・オズチェリック、アイセル・トゥールク、ハスィプ・カプランと握手を交わした。チュルクは、舞台裏でのこの振る舞いに対し、「私たちの思想は違ってはいるが、(彼らとは)人間的な関係であるべきだと考えている。550名の国会議員の存在価値と同じく、私たちの活動も自然に受け止められるべきだ」と評した。
15時2分に、最高齢議員であるCHPのシュクリュ・エレクダーを議長に開催された議会で、最年少議員として公正発展党(AKP)のディレック・ユクセルとオズレム・テュルキョネが書記官として任務を行った。エレクダーは、紹介スピーチの後立ち上がり宣誓文書を読み上げ、その後アルファベット順に国会議員を宣誓に招いた。そしてアンカラ県の順番が来た際には、アンカラ選出国会議員としてアタテュルクに対する敬意の黙祷を勧めた。

■民主市民党の最初の宣誓はアタ議員
1991年に、レイラ・ザナが宣誓をクルド語で行ったために発生した危機を理由に注目を集めていたDTP党員の最初の宣誓を、バトゥマン県選出国会議員アイラ・アカット・アタが行った。DTP党員だけの拍手にむかえられ演台に上がったアタは、宣誓文書の最後で「トルコ国民」との表現を「国民」との形で読み上げ、その後訂正した。アタを、今回はAKP党員に加えMHP党首バフチェリも拍手した。暫定議長エレクダーも演台から拍手する一方、CHP党員からは反応がなかった。議場に遅れて入ったCHP党首デニズ・バイカルは、DTP党員とMHP党員の前を素通りして列に着席し、目を合わせないようにした。前トルコ大国民議会議長のビュレント・アルンチは、全党首をまわり手をとって、成功を祈っていると伝えた。
議場広間でAKPは右側に、DTPは一番左側に場所をとった。AKPのそばの二列にはCHP党員が、その左側にはMHP党員が占有した。DSP党員はCHP党員の後ろの列に着席した。
宣誓式典でバイカルとエルドアンはお互いに拍手をしたが、MHP党首バフチェリは、エルドアンに対しては「冷たい」態度をとり続け、拍手をしなかった。

■バイカルとエルドアンの解釈
議場裏で新聞記者と歓談していたバイカルは、木曜日(9日)にトルコ大国民議会議長が選出されることを持ち出し、CHPが候補者を出すか出さないかの質問に対し、「AKPの候補者をわれわれは見てみたい。みなにとってふさわしい人物が候補として挙がることを私は望んでいる」と述べた。チュルクがバフチェリと握手していたことに関してバイカルは、「現存する疑い、躊躇を短時間で乗り越える必要がある。DTP党員らのこの振る舞いに重要性はない。重要なのはテロに対する姿勢だ」と語った。
エルドアン首相はDTPとMHPの握手に関する質問に対し次のように返答した。
「うまく行ってくれれば良い。トルコが、より成熟した民主主義を国会の枠組みの中で実行し、それを息づかせていくこと、我々はまさにそれを願っている。分離主義テロ組織に対する過敏さを、議会の枠組みの中で全政党が共同して示すことが必要だ。このような団結を行うことは条件だ。このような団結がなければ我が国は害を受ける。もちろん、われわれはこの可能性の最中にいるし、私はそのことを声に出して言わなければならない。」

■トプズとバイトクはギュルに拍手
ギュル外相が宣誓を行う際、議場裏にいた全AKPの代議士も議場入りした。AKP党員に加えてギュル外相を拍手で迎えた人の中に、CHP党員ではアリ・トプズとネスリン・バイトクもいた。DTPに拍手したバフチェリはギュルに対して反応を示さなかった。
夜半まで続いた宣誓は本紙が印刷工程に入った際にもまだ続いていた。

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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:11592 )