サウジ、クウェートの破壊工作に関するエジプトへの情報提供を容疑者が否認
2007年07月25日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ イエメン人容疑者2名、サウジアラビアとクウェートがテロ分子をエジプトに派遣したという情報の提供を否認

2007年07月25日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【サナア:UPI】

 イエメン人の容疑者2名は昨日、エジプトの情報機関と接触し、イエメン、サウジアラビア、クウェートが戦闘員の訓練を行い、テロ活動のためエジプトに送り込んだことを示す文書をサナアのエジプト大使館に提出したとの容疑を否定した。

 アブドゥルアズィーズ・アル=ハトバーニー容疑者とハマド・アル=ダフーク容疑者が容疑を否認したことを受けてイエメンのテロ問題専門法廷は、容疑者による異議申し立てあるいは検察側によるさらなる証拠の提出を可能にするため、裁判を裁判所の休暇後に延期した。

 ナジーブ・アル=カーディリー判事が裁判長を務めた公判において検察側は、検察側取調べおよび検証の調書に記載されたアブドゥルアズィーズ・アル=ハトバーニー容疑者およびハマド・アル=ダフーク容疑者の供述を証拠として挙げた。しかし容疑者2人は陳述内容を否認し、弁護士が異議申し立て文書を提出できるように裁判の延期を要請した。

 検察側は、容疑者がエジプト大使館へ提出したという、イエメンとサウジアラビアがテロ活動を行うために戦闘員を訓練し、エジプトに派遣しているという内容の文書を裁判所に提示した。

 ダフーク容疑者(65歳)に関する起訴状には、同容疑者がサナア駐在エジプト大使館に対して、「サウジアラビアおよびクウェートがエジプト国内の観光部門に攻撃をしかけるため、イエメン国内でテロ集団の訓練を行うことを計画しており、イエメン当局はそのことを承知している」という情報を伝えようとしたと述べられている。

 国家治安検察局のハンムード・イスハク代表によれば、ダフーク容疑者は今年3月にエジプト大使館の責任者と面会し、サウジアラビアおよびクウェートの政府が上記の計画を実施しようとしているという内容のサウジアラビア情報局発行の秘密報告書を提出したという。

 イスハク代表によれば、ダフーク容疑者は1998年にサウジアラビア国籍を剥奪されたことに対する報復のためエジプト大使館に情報を提供したという。またダフーク容疑者はサウジアラビア内閣の公文書館から報告書を入手したと主張しているが、文書の日付については明らかにしていないという。

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( 翻訳者:小林洋子 )
( 記事ID:11598 )