ギュル候補の大統領選出、来週火曜日の3回目の投票で決定へ
2007年08月25日付 Zaman 紙
大統領選挙の2回目の投票が昨日(24日)、トルコ大国民議会の総会で行われた。公正発展党(AKP)の候補、アブドゥッラー・ギュル氏は、今回の得票数が337票に留まったので、大統領府をめざし3回目の投票に向けて待機を始めた。
446名の国会議員が臨席した総会会議場では、民族主義者行動党(MHP)の候補、サバハッティン・チャクマクオール氏が71票、民主左派党(DSP)のタイフン・イチリ候補は14票を獲得した。共和人民党(CHP)は、これまでの全ての投票と同様に会場に姿を見せなかった。1回目の投票で白票を投じた民主市民党(DTP)も態度を変えることはなかった。1度目の投票結果に比べ、ギュル氏の得票数は4票減った。一方、チャクマクオール氏とイチリ氏の得票数は各1票、増加した。
公正発展党では、ウシャク県選出の国会議員、ムスタファ・チェティン氏が投票会場への到着が遅れ、投票することができなかった。大統一党(BBP)のムフスィン・ヤズジュオール党首とシャンルウルファ県選出のセイト・エイユップオール議員は、ギュル氏へ投票する予定であると既に明らかにしていた。ギュル候補の得票数が予定よりも少なかったことから、公正発展党が4票を減らしたという見方が出てきた。
アブドゥッラー・ギュル現外相は、2回目の投票の後で行った短い会見で、「火曜を待ってください」と語った。ギュル候補の得票数の減少についてアンカラ県選出の公正発展党議員、サーリヒ・カプスズ氏は、「火曜には我々の得票数は増えますよ」とコメントした。3回目の投票では、トルコ大国民議会の議席の過半数(276票)を獲得した候補が大統領に当選することになる。アブドゥッラー・ギュル候補が次回の投票で当選するのは確実視されている。
今期国会は第11代大統領選出のために昨日(24日)、2度目の召集がなされた。定足数(367名)がそろった後、投票に進んだ。アルファベット順に名前を呼ばれた国会議員たちは、会議場に設けられた各ブースで票を投じた。レジェプ・タイイプ・エルドアン首相、ならびにヴェジディ・ギョヌル国防大臣は、海軍司令部での引継ぎ式典に参加するため事前投票を済ませていた。2回目の投票では1回目と同様、カイセリ選出の公正発展党議員アブドゥッラー・ギュル候補、カイセリ選出の民族主義者行動党議員サバハッティン・チャクマクオール候補、そしてエスキシェヒル選出の民主左派党議員タイフン・イチリ候補の争いとなった。
共和人民党は国会のボイコットを継続した。共和人民党のデニズ・バイカル党首は、前回の投票を会議場外から見ていたが、今回はトルコ大国民議会にさえ姿を見せなかった。会場外に姿を見せた数人の共和人民党議員のひとり、ジェヴデット・セルヴィ副党首がネクタイをしていなかったことが注目された。
昨日(24日)の投票では、民族主義者行動党と民主左派党が、それぞれの自党候補者を支持するために全員出席した。民主市民党員は一緒に本会議場に入り、再び白票を投じた。アクン・ビルダル民主市民党議員は、ギュル候補が大統領になることに党として期待を示す一方で、「クルド問題についてなんの発表もなかった」ため、ギュル候補に投票しなかったと語った。
スィヴァス選出で大統一党の党首であるムフスィン・ヤズジュオール議員、ならびにシャンルウルファ選出で無所属のセイト・エイユップオール議員は会議場に現われ、ギュル候補に投票した。無所属の議員のうちメスト・ユルマズ議員、カメル・ゲンチ議員、そしてエルドアン・イェテンチ議員は投票に参加しなかった。イスタンブル県選出の自由団結党(ÖDP)ウフック・ウラス議員は投票に参加した。ウシャク県選出で公正発展党のムスタファ・チェティン議員は、到着が遅れ、投票できなかった。
昨日(24日)の投票では、446名の議員が出席した。公正発展党のギュル候補は、前回の投票から4票を失い、337名の議員の支持を獲得した。
民族主義者行動党のチャクマクオール候補と民主左派党のタイフン・イチリ候補は、ともに1票ずつ得票数を増やす結果となった。チャクマク候補が71票、イチリ候補が14票であった。
2回目の投票での白票数は24票だった。1回目の投票ではギュル候補が341票、チャクマクオール候補が70票、イチリ候補が13票を獲得し、23票が白票、1票が無効票だった。
開票作業は公正発展党の抗議をうけて、5回繰り返され、40分かかった。公正発展党の元グループ長代理エユプ・ファトサ氏は、3名の党員が正当な理由で投票に参加しなかったことを明らかにし、「このことを党の求心力低下と考える必要はない」と語った。
■ 共和人民党、宣誓式にも不参加
投票を欠席した共和人民党は、宣誓式でもこの態度を崩さない予定だ。共和人民党の党首補佐、ムスタファ・オズユレキ氏は、アブドゥッラー・ギュル氏が大統領に当選した場合、トルコ大国民議会で行われる宣誓式に参加しないと語り、次のように続けた。
「ギュル氏が合意によってではなく、強行姿勢によって候補に立てられたことを、我々は不適切と考えています。そのため投票に参加しないという決断を下しました。大統領に当選した場合、ギュル氏と我々の関係は最低限にとどめられるということは、以前にも表明しています。大統領官邸で行われる10月29日のレセプションにも我々は参加しないとすでに申し上げています。このような状況のなかで、当選したときに議会で行われる宣誓式典に我々が参加するいかなる理由もありません」
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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:11739 )