イラク駐留軍撤退をめぐり米政権内で激しい分裂
2007年08月26日付 Al-Ahram 紙

■ イラク撤退をめぐり米政権内で激しい対立
■ 拘留中のイラク人は2万4000人、そのうち85%がスンナ派
■ 今年1月以降の避難民は100万人

2007年08月26日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ワシントン:アースィム・アブドゥルハーリク、バグダード:ムハンマド・アル=アンワル】

 イラクからの軍撤退をめぐってアメリカの政治と軍事における分極化が進む中、国防総省の指導層と戦地の指揮官との間で兵力削減の速度と規模についての対立が激しさを増している。

兵力削減は時間をかけて行うべきだとするイラク駐留多国籍軍のペトレウス司令官と、2008年末までに兵力の段階的な大規模削減をするという進言に傾きつつあるといわれるペース米統合参謀本部議長およびケーシー陸軍参謀総長との間に立場と優先事項をめぐって大きな相違があることが明らかとなったことで、米政権内部の責任ある筋もイラク内部からの見解が外部からの見解とは大きく異なることを認めざるを得なくなった。

 こうした深まる分裂と時を同じくしてジョージ・ブッシュ大統領は、イラク駐留米軍の早期削減を断固拒否すると断言し、イラクにおける軍事作戦はまだ初期段階にあり、またアメリカ軍は増援部隊が到着してからのここ数ヶ月で顕著な成果を達成することに成功したと評した。

 またブッシュ大統領は毎週行っているラジオ演説で、アメリカ軍は今年1月以来、毎月1500人のアル=カーイダその他の武装戦闘員の殺害または逮捕に成功していると明言した。

(後略)

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( 翻訳者:青山沙枝 )
( 記事ID:11808 )