野党党首、与党の憲法改正案を批判 -モスクに置き去りにされた赤子のよう
2007年09月04日付 Radikal 紙

野党は公正発展党(AKP)が憲法改正案を世論に耳を傾けず、内々で検討していると批判した。憲法改正案の準備プロセスに関し、野党側の意見は以下の通りである。

共和人民党(CHP)党首補佐ジェブデト・セルビ氏。「まだ国会議員が誓いさえたてず、国会が成立しないうちに、憲法に関しての議論を始め、世論を誤った方向に向かわせ始めた。これはAKPのいつもの世論を困惑させ、だます手口である。国民不在の憲法議論が行われている。憲法改正は大変重要なことであるが、世論は間違った方向へと向かわせられている。変更が可能でない事柄さえも変更させることを、アタテュルク主義原則の排斥を望んでいる。これらは最も深刻で、脅威的で、そして危機的な問題を生み出す企てである。憲法はモスクの前に置き去りにされた赤子のように見える。彼らの目的は世論を慣れさせることである。」
共和人民党所属シャーヒン・メンギュ氏。「仮定に基づいて憲法議論が行われている。委員会のある幹部が一つの条項を提出し、みながそれについて議論している。健全な議論が行われる環境にない。法学において軍事憲法、文民憲法といったものは存在しないが、我々においてはこういったことが議論されているのだ。しかしながら1982年憲法の第88条は改正された。市井の人々のなかに憲法について問題はない、この問題はエリート階級の問題である。議論もエリート階級の間で続いている。意味もない議題をなげかけ、人々を混乱させている。」

■世論を動かすことが目的

民主主義者行動党(MHP)党首補佐ジハン・パチャジュ氏。「議論プロセスは健全とは思えない。(どのような形で憲法を改正するのか、明確な)下書きがない。ただ学者が準備したといわれる草案を議論している。この草案もまた、さらに世論を動かすことを目的としている。我々はこの流れには飲み込まれないだろう。我々の前に草案が出されるなら、そのときには健全な議論を始めることができる。」
民主左派党(DSP)党首秘書マスム・トゥルケル氏。「憲法改正案を準備したアカデミー会員たちは、自身の名、もしくは所属している大学の名において草案を準備したのなら、これを国民と分かち合うことが必要である。もしもこの憲法改正案を『法律専門家の仕事』として準備したのであるなら、そしてAKPも彼らから提出された荒削りな憲法草案を、世論の意見を聞かないまま、AKP自身で議論したのち公表するなら、これは文民的な憲法ではない。AKPの準備した憲法草案、このやり方はヒトラーの時代にナチがドイツで行ったやり方なのだ。」

民主社会党(DTP)シュルナク県選出国会議員ハシプ・カプラン氏。「これはひとつの政党の活動である。ゆえに内々でことが進められるのは当たり前のことである。世論に公表されたら、我々も委員会などを通して必要な支援をするだろう。」

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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:11823 )