ディヤルバクル市長、エルドアン政権下で公共事業妨害されたと差別的待遇をぶちまける
2007年09月05日付 Radikal 紙
バイデミルの報告書:8件の大型プロジェクトが妨害された
ディヤルバクル市長バイデミルは、2005年にエルドアン首相に提出した報告書で妨害されたプロジェクトを列挙した
「ディヤルバクルに対して宣戦布告されるのであれば、率直に、明瞭にお話します。ディヤルバクル市民と私、そして私の友人たちは、宣戦布告された戦いから決して逃げません。もしも宣戦布告されるのであれば、我々はここにいます。ディヤルバクル市民はここにいます。市長らはここにいます。我々は良い時も辛い時も、いつも市民の側にいました。そして今後も市民の側にいます」
一昨日(3日)、ディヤルバクル市長オスマン・バイデミルによる、大きな波紋を呼んだこの発言は、実は2年の間に積もり積もった〔不満の〕結果であった。タイイプ・エルドアン首相が、住宅団地の鍵の手渡し式のためディヤルバクルを訪れた2005年8月12日、バイデミルはディヤルバクルに関して準備した報告書を首相に届けていた。報告書では解決案と同時に、ディヤルバクルへの「差別的措置」に関する主張も次々と並べられていた。以下は2005年8月12日にエルドアン首相に提出されたディヤルバクルの報告書の中で挙げられた批判である。
•固形廃棄物管理研究プロジェクトのため、ドイツ復興金融公庫 (KFW) と50万ユーロ(訳注:約7,900万円)の無償資金協力の合意に達した。しかしこの無償資金協力は、国家経済計画組織(DPT)の2005年2月 14日付けの文書で、同プロジェクトはイルレル銀行の融資により推進可能との見解で拒否されました。
■ディジュレ谷の復興はできなかった
•ディジュレ谷復興研究プロジェクトのために、トルコ―スペイン経済財政協力議定書の一環として、35万ユーロ(訳注:約5,500万円)の無償資金協力の供与が決定された。にもかかわらず、このプロジェクトは国家経済計画組織の2005年4月3日付けの文書で、同プロジェクトは 2005年の投資プログラムにないという理由で拒否された。
•歯のインプラントプロジェクトのため、韓国大使館とヨーロッパ-アジア歯科大学(EAID)と無償資金協力の合意に達した。にもかかわらず、保健省の2005年6月20日付けの文書で、外国人医師に労働許可証を与えられないとの理由で、このプロジェクトも拒否された。
•スリチ・トラムヴァイ・プロジェクトのために、ドイツ銀行と500万ユーロ(訳注:約7億8,700万円) (償還期間15年間で5年の据置期間を含む)の融資の合意に達していた。にもかかわらず、イルレル銀行取締役会は2005年3月16日付けの文書で信用供与不能を発表し、プロジェクトは棚上げ状態になった。
•都市開発プロジェクトは、2005年トルコ-EU財政協力プログラムに提出され、欧州評議会トルコ代表団により992万6千ユーロ(訳注:約15億 6,200万円)の無償資金協力の供与が決定された。にもかかわらず2005年4月18日付の国家経済計画組織の文書で、無償資金協力は600万ユーロ(訳注:約9億4,400万円)に引き下げられ、残りは他県(ガズィアンテプ、シャンルウルファ、エルズルム)に配られることが決定された。しかし他県からプロジェクトが提出されなかったので、残った約400万ユーロ(訳注:約6億2,900万円)はどの地域の自治体でも使われなかった。適切に表現するならば、提供された無償資金協力は無駄になってしまったのです。
•アジジエ・トランスフォーメーション・プロジェクトのため、欧州評議会開発銀行と3,000万ユーロ(訳注:約47億2,000万円)の融資提供に関し見解の一致に達した。しかし、やはり国家経済計画組織の投資プログラムになかったために公式の合意に達することができなかった。
■ディヤルAŞ(ディヤル有限会社)の回状
バイデミル市長は、エルドアン首相に提出したこの報告書から結果を得られなかった。同様に、ディヤルバクル広域市に無償資金の形で資金が回され、ディヤルバクルの開発に重要な役割を担うディヤルAŞに関しても、当時、アブデュルカーディル・アクス内務大臣が署名した回状で解散が決定された。しかしディヤルAŞは、設立後まもなくの間に330人を雇用しており、開発予定の新しいプロジェクトで1,300人の雇用目標に達する途上にあった。
■EU支援のプロジェクトを妨害
ディヤルバクル広域市長オスマン・バイデミルを怒らせた他の公共事業妨害は、ディヤルバクルで建設が望まれた固形廃棄物統合施設に関して発生した。全ての広域市のように、ディヤルバクル広域市も原始的な貯蔵システムをやめて、固形廃棄物統合施設の建設を望んだ。しかしディヤルバクルの2,200万ユーロ(訳注:約34億6,100万円)のプロジェクトは、EUによる4億ユーロ(訳注:約629億2,800万円)の無償資金協力を村々のために用いるという理由で拒否された。
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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:11830 )