海外コンサルタント会社:「トルコの政治的リスクが上昇」と警告
2007年09月10日付 Cumhuriyet 紙

ギュル大統領の誕生が、トルコの(安定市場の)順位を2つ後退させた。

ユーラシアグループ(*)とシティ・プライベート・バンクによって発表された9月の『グルーバル・リスク報告書』において、トルコに対し「政治的リスクが上昇している」との警告がなされた。

同報告書は、トルコの安定は、ギュル大統領が世俗主義者たちと、以前(所属していた)公正発展党(AKP)との間にバランスを構築することにかかっていると報じた。トルコは新興国市場のリスク順位においても、8月に比べて2順位後退した。

また、9月の時点で、トルコとならんでアルゼンチン、パキスタンも政治的リスクが上昇していることに注意を促し、政治的観点からもっとも安定した国々は、ハンガリー、韓国、ポーランドであることが明らかにされた。20項目のさまざまな基準からなるグローバル・リスク指標によれば、興隆する24ヶ国の市場中もっとも安定した国々の順位では、トルコは8月期には第4位だったが、9月期には2つ後退して第6位になった。

同報告書は、アブドゥッラー・ギュル氏が大統領候補であった経緯とそれに関連してなされた議論が、トルコの政治的リスクの上昇に重大な役割を果たしたと報じた。

報告書をまとめた専門家の一人、ウォルファンゴ・ピッコリ(Wolfango Piccoli)氏は、ギュル氏が特に世俗主義者たちとAKPの間で論争が続いているにも関わらず、8月に大統領に選出されたことに注意を促し、「トルコの政治的安定は、ギュル氏がAKPと、軍を含む世俗主義者たちとの間に構築するであろう、微妙なバランスにかかっている」との見解を示した。

同報告書は、もっとも不安定な国々については、パキスタン、ナイジェリア、イラン、ベネズエラ、コロンビアを挙げた。

*ユーラシアグループ(Eurasia Group):各国の政治的リスクを調査・査定するコンサルタント会社。
http://www.eurasiagroup.net/

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( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:11876 )