■ ゲーツ:「我々はシリアを厳しく監視している」
■ シリア高官:「核兵器開発を行っているという嫌疑はばかげている」
2007年09月18日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ダマスカス:アイマン・アル=マフディー、占領下エルサレム、ワシントン:諸通信社】
シリアが北朝鮮との核開発協力の存在を全否定した。シリア公営放送は北朝鮮とイランの専門家が加わってシリアが武器開発を行っているというシリア政府に向けられた疑惑を、「何ら根拠の無いイスラエルのでっち上げ」だと評した。
一方、シリアのイマード・ムスタファー駐米大使は、イスラエルからの攻撃になんら反応せずにいることはシリアの国益になるどころかむしろ害になり、イスラエル政府に今回のような領空侵犯と軍事作戦を繰り返させるだけだと強調した。
大使は米ニューズウィーク誌への声明の中で、シリアへ向けられた嫌疑は嘲笑に値するばかげたものであり、イラクの大量破壊兵器がバグダード陥落直後にシリアへ密輸されたとの一部の憶測と似ていると述べた。
イスラエル軍のアモス・ヤドリン情報部長は一昨日、国営ラジオでの声明の中で、レバノンにおける対ヒズブッラー戦終結から一年を経て、イスラエルは攻撃抑止能力を取り戻したと述べ、この抑止能力は今後シリアとイランに対し影響力を発揮するとの考えを明らかにした。
また、フォックステレビとの会見でロバート・ゲーツ米国防長官は、イスラエルによる対シリア作戦へのコメントを拒否した。同様に長官は、北朝鮮がシリアの核兵器製造施設の建設を支援している可能性を指し示す情報の存在を明言せず、「我々は北朝鮮を厳しく監視しており、シリアについてもより厳密に監視している」とだけ述べた。
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( 翻訳者:田中裕子 )
( 記事ID:12001 )