タクシー運転手へのガソリン・スマートカード、いまだ行き渡らず
2007年09月25日付 Jam-e Jam 紙

【社会部】統計によると、メフル月〔9月23日~〕に入って最初の2日間、首都の交通は40%増加したが、しかし依然として公共交通機関の機能不全は続いている。タクシー協会の代表によると、4000人以上のタクシー運転手がいまだ〔タクシー用の〕自動車を手に入れることができずにおり、そのため5~6ヶ月間の失業を覚悟しなければならない状況となっている。また、ガソリン・カードの発行を待っている個人タクシーは、15000台にのぼるという。

 その一方で、公共交通局が発表した統計によると、地下鉄やバス、タクシーは1100万人の移動をフル回転で行っているが、600万人は首都内の移動に自家用車を利用しており、テヘランの交通量を増加させている。

 「メフル月になったというのに、仮登録のタクシー2200台、バン型のタクシーの60%、そして個人タクシー15000台はいまだ、ガソリン・カードを受け取ることができていない」。テヘラン・タクシー協会の代表は、こう指摘する。

 ホセイン・テイムーリー代表はさらに、次のように付け加えている。「残念ながら、仮登録タクシー2200台はいまだガソリン・カードを受け取ることができていない。このような中、1070台の仮登録タクシーに対して、100リットル用のガソリン・カード〔※自家用車を保有している一般の人々に配布されるカード〕が配布されたが、しかしこのことで問題が解決されたわけではない。というのも、100リットルのガソリンでは、タクシー運転手の4日分の営業しか賄うことができないからだ」。

 同代表はさらに、「タクシー運転手用のガソリン・カードの問題が完全に解決される必要がある。その場しのぎの解決方法によって、問題の短期的な解決を図ってはならない」と警鐘を鳴らす。

 テイムーリー代表によれば、現在、1540台のバン型のタクシーがテヘラン市内を走っており、そのうちたった40%がガソリン・カードを取得できたに過ぎず、その他の60%は事実上、営業を停止しているという。

 さらにテイムーリー代表は、「現在まで21000台の個人タクシーがガソリン・カードを取得しているが、カードを待っている個人タクシーはいまだ15000台にのぼる」と指摘している。

 バン型のタクシーに供給されるガソリン・カードについて、テイムーリー代表は「これらの自動車へのガソリン・カードは直接、石油省から配布されるものであり、タクシー協会は本件には関わっていない」とも述べた。

 テイムーリー代表は最後に、「タクシーへのガソリン・カードをめぐる問題が、一刻も早く解決されることを望むばかりだ。このような問題があると、かなりの数のタクシーが営業できず、テヘラン市民のお役に立つことができないからだ」と語った。

 地下鉄の乗客数、5%増加

 テヘラン・メトロ社の代表取締役によると、メフル月1日、地下鉄の乗客数は5%増加したとのことである。

 「5%以上の乗客増を予想していたにもかかわらず、昨日の乗客数は地下鉄3線全てで、5%増にとどまった」。ラビーイー取締役はこう述べた上で、「地下鉄利用者の33%は小中高の生徒や大学生で、3%が生徒、30%が大学生である」と指摘した。

 旅行用ガソリン100リットルの配給で、交通量が5%増加

 学校が再開された2日目〔※メフル月2日=9月25日を指す〕の交通量は、メフル月1日に比べて5%増加した。

 テヘラン市交通管理センターのゴルチーン氏は、学校再開2日目の交通量がメフル月1日に比べて増加したことに触れ、「交通量のピークは朝8時半から9時15分であった」と語った。

 同氏は、人々が100リットルの旅行用ガソリンの割り当てを利用したことと、メフル月1日の交通量が普通だったのをみて、多くの人が自家用車の利用へと傾いていったことが、2日に交通量が増加した原因であったとみる。

 ゴルチーン氏はまた、「特別な事故は起きていない」と強調した上で、「にもかかわらず、ハキームやシェイフ・ファズロッラー・ヌーリー、サドル、レサーラト、ヘンマトといった各高速道路では、渋滞が発生した」と述べた。

 同氏はまた、「学校再開2日目の交通量は、メフル月前よりも約35%増加した」とも指摘した。

 メフル月の交通需要の増加に加えて、国と市の対立が公共交通システムの整備の遅れを生んでいる。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちら
関連記事(100リットルのガソリン追加割り当て、自家用車に一律に実施へ:ノウザリー石油相代行が明かす)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:12020 )