世界的なドルの下落により、「1ドル=1新トルコリラになるか?」が話題となるようになった。国外市場においても急速に価値を失っているドルの推移を考慮すると、1ドルが為替相場で容易に1.2新トルコリラという水準以下になると見られている。10月に開催予定のアメリカ連邦準備制度理事会の会議においては、少なくとも(金利)0.25ポイントの引き下げが見込まれており、会議前にも1ドルが1.2新トルコリラ以下を試みる可能性がある。
連邦準備制度理事会が10月に新たな引き下げを行うだろうと話す専門家らは、この下落が続く場合、トルコ国内でも高い実質金利に結びついて続く外国(資本)の流入によって、1ドル=1新トルコリラにまで下がるのは難しくないと述べる。トルコに外国資本の流入が継続していることも、ドルが年末までの期間にこの水準にまで下がることが容易に起こりうることを示している。
だがこの為替水準へ向けた動きが見られるにつれ、輸出業者の困難が増え、経常赤字が重要課題となることから、中央銀行が市場介入することが見込まれる。国外市場では金利の低下する通貨に対する需要が減るため、ユーロ有利の動きが継続すると見込まれる。アメリカ経済が減速の様相を呈する中、欧州中央銀行は近々に金利を下げない意向のため、(1ユーロが)1.42米ドルから1.43米ドルになる可能性は驚きではないとされる。
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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:12030 )