アラブ4ヶ国がアメリカから総額14億ドルの兵器購入を希望
2007年10月06日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ アラブ4ヶ国が総額14億ドルのアメリカ製兵器を購入予定
■ イランに対抗するためアメリカは同盟国により多くの兵器を売ることを希望

2007年10月06日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ワシントン:AFP】

 米国防総省(ペンタゴン)は米国議会に対し木曜、総額およそ14億ドルに上る中東4ヶ国への兵器売却計画を提出した。今回の取引計画では主にミサイル、装甲車、輸送機が扱われている。

 国防総省によれば今回の取引計画での最大の取引相手と目されているのはサウジアラビアで、同国は軽装甲車61台、ハンヴィー型装甲車50台をはじめミサイルや機関銃、赤外線暗視装置などの購入を希望している。また国防長官府に属する国防安全保障協力局によると、サウジアラビアとの取引額は6億3100万ドルに達するとのことである。

 他方、アラブ首長国連邦はヘルファイア2ロングボウ型空対地ミサイル900基、散弾ミサイル弾頭300基の購入を希望しており、その総額は4億2800万ドルと推計される。

 エジプトは車両搭載型スティンガー・ブロック1型ミサイル164基、アヴェンジャー型爆撃機25機の購入を希望しており、その総額は8300万ドルと推計される。

 クウェイトはC-130型戦術輸送機に代わる最新型のL-100-30型戦術輸送機3機の購入を希望しており、米国防総省によるとその総額は2500万ドルに上る。

 アメリカのロバート・ゲーツ国防長官とコンドリーザ・ライス国務長官は、テロを支援し核兵器を開発していると非難しているイランに対抗するため中東地域におけるアメリカの同盟国により多くの兵器を売却することへの希望を表明した。

 またアメリカのジョージ・ブッシュ大統領は金曜日に放送されたアル=アラビーヤテレビのインタビューで、「アメリカはイランとの核危機を外交的手段で解決するよう動いているが、まだアメリカにはあらゆる選択肢が残されている」と述べた。また大統領は「もちろんあらゆる選択肢が残されているが、私はこの問題を外交的手段で解決していくとアメリカ国民に約束している」と述べ、「我々はイランが公言しているイスラエルの破壊という目標のためにイランが引き起こしている世界平和への深刻な脅威を考慮し、イランが核兵器を製造するための知識を持ってはならないということを明らかにするための手段を行使していく」と加えた。

 イランのマフムード・アフマディーネジャード大統領は木曜日、イランはすでに核エネルギー製造における困難を克服しており、誰にもそれを止めることはできないと述べた。外交筋によればイランはすでに3000基に近い遠心分離施設の建設を行っており、これは使用可能な核燃料の精製に十分な数であるが、精製のためにはそれらの遠心分離機を一斉に長期間高速で稼働させなければならないとのことである。

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( 翻訳者:垣平浩明 )
( 記事ID:12148 )