2人の女性占い師、詐欺容疑で逮捕:テヘラン州警察長官が発表
2007年10月17日付 Jam-e Jam 紙


【事件部】テヘラン州警察長官は逮捕された2人の占い師がどのような活動をしていたかについて、「この2人の女性占い師は、それぞれ《時のイマーム》〔終末の時に救世主としてお隠れ状態から再臨すると考えられている第12代イマーム・マフディーのこと〕と関係があるかのように主張して、病人を治療したと偽っては、詐欺行為を働いていた」と述べた。

 イラン学生通信(ISNA)の報道によると、レザー・ザーレイー司令官は最初の詐欺グループの活動について、次のように説明した。「アフガン人夫婦《デルバル》と《モハンマド》は約3年前から、《時のイマーム》と交信していると偽り、そうすることで世間知らずな人々を騙してきた」。

 このアフガン人夫婦は約十年からパークダスト県で暮らしている。25歳の《デルバル》は3年前のラマダーン月21日(2004年11月4日:ラマダーン月21日は初代イマーム・アリーの命日)の夜に《時のイマーム》を夢で見、その日を境にして自身の胃がんが治癒したと主張している。

 この女性の親類や友人が、彼女の病気が治ったとの話を聞き及ぶと、彼らは彼女に対して病気の治療を求めるようになった。こうして、《デルバル》は病人を自分の周りに集め、祈祷やその手の簡単な言葉を読み上げるなどして、病人の治療を請け負うようになった。

 彼女は病人の治療に際して、祈祷をした後、砂糖を水の中に入れ、彼女のもとを訪れた病人に対して羊を生贄にし、その心臓や目を《デルバル》のところに持ってきて、それを埋葬するよう要求する、といった具合であった。

 この若い容疑者は、病人の治療には2人の天使も自分を手助けしてくれた、などと主張しているという。《デルバル》はさらに、不妊に悩む女性や聾唖者など、これまで12名の患者を治療したとも主張しているとのことだ。

 容疑者の女は彼女のもとを訪れた患者らの同意により、現金や奉納の品を受領していた。また、容疑者は治療を数回行う毎に1度の割合で、カルバラーに行っていた。

〔中略〕

 ザーレイー司令官はテヘラン州に不法滞在しているアフガン人らの追放に関して、「不法滞在のアフガン人らに対する追放計画が実行されて以降、これまでに4万人がテヘラン州を退去している」と述べている。

スープを調理しては詐欺行為を働いていた占い師

 テヘラン州治安維持軍司令官は引き続き2件目の事件について、次のように明らかにした。「2人目の容疑者は《ハディージェ》で、彼女は《シャリーフ・アーバード》在住の50歳の家族もちの女性である。この女性は他人の住居を訪れては、奉納用のスープを作ると言って、現金・物品による援助を乞うていた」。

 容疑者は他人の住居の玄関口で材料を集めた後、スープの露店を出し、緑色の敷物を敷いて、スープを飲めば悩み事が解消されるなどと主張して、客集めをしていた。女の主張によると、スープ鍋には《時のイマーム》のサインや〔カルバラーの荒野に野営した〕イマーム・ホセインの天幕が刻まれており、スープの御利益を保証してくれるのだという。

 こうして人々から金銭を騙し取っていた容疑者の女と、その共犯の夫は、毎年《時のエマーム》の生誕祭の夜にスープ露店を開いていた。

 ザーレイー司令官によると、現在両容疑者はテヘラン州警察に拘束されており、これら容疑者に対する捜査へ向けて必要な措置が講じられる予定であるという。

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( 翻訳者:尾曲李香 )
( 記事ID:12196 )