■　ライス米国務長官、アナポリス国際会議に向けた任務開始につまずき
■　オルメルト首相、譲歩による連立政権崩壊を恐れる

2007年10月15日付アル＝ナハール紙（レバノン）HP1面

　イスラエル・パレスチナ訪問を開始したコンドリーザ・ライス米国務長官は昨日、アメリカのアナポリス市で来月開催予定の国際会議において大きな進展が得られる可能性は低いとの見方を示した。

　パレスチナ・イスラエルの両交渉団は国際会議に先立ち、「主軸の諸問題」に関する共同文書を作成するため複数の会議を行っている。しかし、ライス国務長官は記者団に対し「両者の話し合いが共同文書作成に関して具体的な結果に到達することは期待しない」と述べた。続けて「話し合いはまだ進行中であるため、具体的な成果をあまり期待することのないよう予め注意を促しておきたい」と述べた。

　パレスチナ、イスラエル双方の発言によれば、両者の考え方は依然として大きく異なっている。最終的解決をめぐる諸問題においていかなる譲歩をも拒んでいるイスラエル連立政権右派は交渉への反対姿勢を強めており、イスラエルのエリ・イシャイ産業貿易相はライス国務長官に、国際会議で和平に向け大きな進展が得られると、エフード・オルメルト政権の存立が脅かされる可能性があると伝えた。

　ライス国務長官が到着する数時間前に、オルメルト首相はパレスチナとの交渉日程を決定するのを拒否し、「パレスチナとの共同文書の作成に到達することは国際会議開催の前提条件ではない」と述べた。また、ツィピ・リブニ外相をイスラエル交渉団の団長に任命すると発表した。

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（ 翻訳者:千鳥伊久美 ）
（ 記事ID:12207 )