■ 元アメリカ外交官が作成した文書「イスラエルへの難民の帰還は不可能」
2007年10月05日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
【AP、ロイター】
アメリカ国務省と国防省の元高官5人がコンドリーザ・ライス国務長官へ6ページにわたる報告書を提出した。高官らは報告書の中で、パレスチナとイスラエルがエルサレムを共通の首都として採用し、パレスチナ難民のイスラエルへ帰還する権利を撤廃することを提案している。
同様に、11月にアメリカのアナポリス市で開催が予定されている中東和平国際会議の後に、和平会合を継続的に開催することを提案している。
また高官らは、イスラーム抵抗運動ハマースを二回目の和平会合に招聘することも可能であり、そうすれば最初の会合およびイスラエルの存在を受け入れることになるとの見解を示した。また、ハマースの役割は平和構築プロセスにおいて最も困難なものであると述べた。
中東担当国務次官補を務めたこともあるロベルト・ペレトロ元在エジプト・アメリカ大使は、イスラエルへの難民の帰還は「不可能ではないとしても」非常に困難であると語った。また、パレスチナのマフムード・アッバース大統領とイスラエルのエフード・オルメルト首相の会談や、トニー・ブレア前イギリス首相の中東和平カルテット特使への任命とともに、「少し進展が見られ始めた」と語った。そして、国際会議の開催が発表されたことで「もし適正な枠組み作りが行われたら、その方向性の強化に結びつけられる多くの事がある」と指摘するとともに、「難民の問題は最も難しく、またエルサレム帰属問題も難しい」と締めくくった。
(後略)
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( 翻訳者:工藤章 )
( 記事ID:12274 )