ロシア外相、イランを突然訪問
2007年10月31日付 E'temad-e Melli 紙

【政治部】ロシア連邦共和国のセルゲイ・ラブロフ外相が昨日、突如テヘランを訪問し、アフマディーネジャード大統領と会談した。

 カザフスタンを訪れていたラブロフ外相は、同地から直接テヘラン入りし、イラン当局筋から何の発表もないまま、大統領との会談に臨んだ。実際、テヘランの外交当局者たちの誰一人として、この報道が伝えられるまで、ラブロフ外相のイラン訪問を明かした者はなく、アフマディーネジャード大統領とラブロフ外相との会談についても、昨日夜遅くになるまで報じられることはなかったのである。

 インターファクス通信がミハイル・カムニン・ロシア外務報道官の発現として伝えたところによると、「この会談では、イラン原子力計画及びイラン・ロシア二国間関係に関連する内容が話し合われる予定である」とのことである。

 ラブロフ外相のイラン訪問が突然の出来事だと評されるのも、同外相は2週間前、ウラディーミル・プーチン露大統領に同行する形でテヘランを訪れているからだ。このような短期間のうちにイランを二度も訪問したことは、ロシア外相が何らかのメッセージをイラン当局に携帯してきたことを意味している可能性がある。

 ラブロフ外相のイラン訪問に関して報道関係者らの間で流れている見方によれば、ロシア外相のイラン訪問が、アメリカによる新たな対イラン制裁に対してロシア政府が反対を表明した数日後に行われたことに関連しているという。また、アフマディーネジャード=ラブロフ会談を、IAEAの専門家たちとイラン原子力当局者との協議に結びつける報道もある。IAEAの専門家たちは、イランの過去の原子力活動に関するいくつかの曖昧な点についてイラン側から回答を受け取るため、火曜日に第二回目の協議を行っていた。

 ロシア・トゥデイ放送はロシア外相による今回の突然のイラン訪問について、別の見方を伝えている。「イラン核計画が、両者の協議で提起されたもっとも重要な議題の一つであったものと思われる。周知の通り、アメリカとEUはより厳しい制裁をイラン政府に対して科すことを求めている。これに対してイランは依然として、自らの核計画が平和目的であるとの立場を譲っていない。他方ロシアも、イラン核問題は外交的な方法によって解決されるべきであるとの立場を変えていない。今回の会談で提起される可能性のあるその他の問題としては、イラン核計画に関するEUとの交渉責任者であったアリー・ラーリージャーニーの辞任、トルコ・イラク国境問題、そしてカスピ海沿岸諸国問題などを指摘することができる」。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:12338 )