PKKの捕虜となっていたトルコ軍8兵士、解放され帰国
2007年11月04日付 Hurriyet 紙

テロ組織PKK(クルド労働者党)による10月21日のダールジャ奇襲攻撃の後、連絡を絶っていた8人の兵士が、今朝方北イラクに向かった民主市民党(DTP)議員に引き渡された。アルビルから兵士たちを乗せた飛行機は、ディヤルバクルに13時頃到着した。

ハッキャーリ県ユクセコヴァ郡のイラク国境に位置するダールジャ地方において、歩兵大隊を援護する部隊に対しPKKのテロリストらが10月21日に行った攻撃で、12人の兵士が捕虜となり、16人の兵士が負傷、8人の兵士が行方不明となった。行方不明となった兵士は、ラマザン・ユジェ、イルファン・ベヤズ、メフメト・シェンクル、フアト・バショダ、イルハミ・デミル、ファーティフ・アタクル、ハリス・チャ―ン、そしてオズハン・シャバンオールの8人である。
8人の兵士は、昨日北イラクに向かったDTP議員アイセル・トゥールク、オスマン・オズチェリキ、ファトマ・クルトゥランらに、今朝方未明、未だ明らかにはされていないが、とある場所で解放、引き渡された。DTPスィイルト選出議員のオスマン・オズチェリキは、解放兵士たちが今朝7時に、クルド自治政府の内務大臣により引き渡されたことを明らかにした。
クルド自治政府議長メスドゥ・バルザーニのスポークスマン、フアトゥ・ヒュセインは今朝方行った会見で、解放兵士たちをトルコに連れ帰るために、一機の飛行機が待機していることを述べた。関係者の会見から30分後、解放兵士らがアルビル空港に向けて出発したことが知らされた。
トルコ時間で10時50分には解放兵士たちを乗せた飛行機がトルコにまっすぐ向かって来ている、と明らかにされた。
解放兵士たちを乗せた飛行機は13時頃ディヤルバクル軍事空港に到着した。
13時半頃の最新の情報によれば解放兵士らは、ディヤルバクルからアンカラに向かったということだ。

●「バルザーニ首相とタラバーニー大統領の関与によって解放された。」
北イラクにおけるクルド自治政府の「官房長官」であると同時にクルド自治政府議長であるメスドゥ・バルザーニのスポークスマンであるフアトゥ・ヒュセインは、PKKがハッキャーリ県ダールジャ地方で行った攻撃の後、連絡が取れなかった兵士たちが今朝方解放されたことを明らかにした。
フアトゥ・ヒュセインは、昨日正午頃にハブル国境門から北イラクに向かったDTP議員のアイセル・トゥールク、オスマン・オズチェリキ、ファトゥマ・クルトゥランら一行に、今朝7時頃引き渡された兵士たちの状態について会見を行った。フアトゥ・ヒュセインは兵士らの健康状態が良好であることを伝えた。クルド自治政府および自治政府議長メスドゥ・バルザーニに対し抗議の訴えがなされたことを述べたヒュセインは、以下のように話した。
「このことに我々は大変満足だ。彼の責任でもあることを一行は訴えた。しかし、現状から明らかなことは、イラクのリーダーシップが解決の糸口となったことであり、良い関係であり続けることを望んでいるということだ。トルコ国民と良好な関係を保ちたがっているということだ。兵士たちが解放されたことも、多くの組織の努力の結果が実った成果といえる。同時に良い連携が明らかになった。イラク大統領ジャラール・タラバーニーとクルド自治政府議長メスドゥ・バルザーニ、自治政府首相であるネチルヴァン・バルザーニ、そして自治政府内の全ての関係者たちの間で良い協調体制があったことが明らかになった。クルディスタン愛国同盟とクルディスタン民主党の間で、そして治安組織との間で密接な努力があった。責任者との接触が成功し、努力が実った形となった。」

■「テロ組織については話さない。」
事が「人道問題」であることを説明したフアトゥ・ヒュセインは、8人の兵士のために事件当日から今日まで働きかけたこと、クルド人のリーダーたちも出来る限りの努力を示したこと、PKKと当初から対話をしようと努めたことなどを説明した。
フアトゥ・ヒュセインは、「こういった動きは、PKKがさらに連帯を強めていることを示しているでしょうか?」という質問に対しては、「私はテロ組織PKKについて話すためにここに居るのではありません。この問題はトルコとPKKの間の問題です。平和的な形で解決することを望んでいます。」と答えた。

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( 翻訳者:田林玲 )
( 記事ID:12343 )