PKKは米国・トルコ共通の敵 -エルドアン首相訪米、ブッシュ大統領と会談
2007年11月06日付 Yeni Safak 紙

エルドアン首相とブッシュ米大統領のホワイトハウスでの1時間半に及ぶ会談の後、「PKK(クルド労働者党)は米国・トルコ共通の敵である」というメッセージが出された。会談では、トルコと米国の参謀本部の間で実効性のある構造を作り上げ、機密情報ホットラインを設けることが話し合われた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相とブッシュ米大統領がホワイトハウスで行った一時間半に及ぶ会談では、イラク北部に拠点を置くPKKのテロ行為を阻止することに関して、2つの重要な決定が下された。両者の会談では北イラクに由来するテロ攻撃阻止と、当該地域におけるPKK関連要素を一掃するために、機密情報ホットラインの設立と両国の参謀本部間で実効性をもつメカニズムを設立することが議題とされた。

会談後の会見でブッシュ米大統領は、PKKを共通の敵と宣言する一方で、テロ組織を一掃するために協働していくと述べた。エルドアン首相は、10月17日に議会のほぼ全会一致で支持を受けて、現政府に越境軍事行動が一任されたことに触れた。
ホワイトハウスでの一時間半の会談後に、カメラの前に立った2人のリーダーは、「PKKに対する機密情報の共有を優先事項とする」と いうメッセージを発した。

■PKKはテロ組織

ブッシュ米大統領は、「PKKはテロ組織で我々の敵である」と述べた。同大統領は、「殺人者を捕まえるためには、正確な機密情報が必要だ。両国軍は継続的に連絡をとりあう状態になければならない。PKKの収入源を絶つ必要がある」と述べた。またブッシュ米大統領は、「敬愛なるエルドアン首相に次のことを明確にお伝えした。それは、我々がトルコ側と親密な協力関係をつくり、この問題を解決したい、ということだ」と述べた。

■考えていることは同じ
エルドアン首相は、ブッシュ大統領との会談後に行った記者会見で、10月17日に議会がほぼ全会一致により現政権に越境軍事行動を一任したことに再度、触れた。
エルドアン首相は、「ただしこの軍事行動は、PKKのみを対象としたものだ。民間人は対象にはなりえない」と述べた。

エルドアン首相は次のように続けた。
「テロリスト・キャンプの撲滅、指導者らの拘束、そして後方支援の妨害に対しで何をすることが出来るのかを話し合う機会となった。責任的地位にある者が、外交、政治、軍事的に協力していくことが重要だ。この協働が実りあるものになることを心から願っている。なぜならば、イラクが安定するためにこれが必要だからだ」
トルコにとってイラクの安定が重要だと再度強調したエルドアン首相は、さらに北イラクの安定もトルコに関係すると述べた。エルドアン首相はイラクを指して、「彼らの安定は我々の安定でもある。彼らの不安は我々の不安でもある。この困難を乗り越えることは我々皆の責任だ。この件に関する意見がブッシュ大統領と大半は一致していることを非常にうれしく思う」と話した。

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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:12356 )