エルドアン首相、PKKに対する迅速な措置をアメリカに要求
2007年10月31日付 Al-Nahar 紙
■ エルドアン首相、クルド人反乱勢力対策の「ロードマップ」策定を対米関係改善の条件に
2007年10月31日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
【AFP、ロイター、AP】
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相がイラク北部に勢力を持つクルド人反乱勢力を一掃するために国境を越えて軍を派遣することは「避けられないこと」と強調するなか、トルコ軍の「コブラ」型ヘリコプターは、イラクとの国境に近いクルド人反乱勢力の拠点を爆撃した。またエルドアン首相は、来たる11月5日に予定されているアメリカのジョージ・ブッシュ大統領との会談に先がけて、クルディスタン労働者党(PKK)の基地に対して「迅速な」措置を取るよう米国に要求し、両国のこれからの関係はこの問題へのアメリカ政府の態度次第であるとの立場を示した。
アンカラの議会の前でエルドアン首相は、「我々は(アメリカ側に)、イラク領クルディスタンのPKKに属するテロリストの拠点に対して、迅速で具体的な措置をとるよう期待していると伝える」と述べた。首相は、ホワイトハウスでブッシュ大統領と会談をする際に守る立場を公正発展党の議員たちに説明した。また、アメリカのコンドリーザ・ライス国務長官は木曜日にアンカラでトルコ政府高官らと会談する予定である。
エルドアン首相は「PKKによるテロは全ての人々の真摯さを試す契機である。この試練こそが、両国のこれからの関係を決めるだろう」との見解を示し、イラクのPKKとの戦いの「ロードマップ」を策定する意向を表明した。これに関してはワシントン訪問の際に議論される予定である。
トルコは、クルド人反乱勢力がトルコ国内で攻撃を行うため潜入するのを阻止するための措置をアメリカとイラクの政府がとっていないと非難しており、トルコとアメリカの関係はこのところ非常に緊迫化している。
またエルドアン首相は「トルコはテロに対して不可避の軍事的措置をとらねばならない。我が軍は間断なく作戦を続けている。…我々は決定を下すべき段階にきており、自ら決定を下すだろう。…我々は可及的速やかに成果を得るため、可能なあらゆる手段を用いる」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:青山沙枝 )
( 記事ID:12358 )