米仏首脳会談で「外国の介入なきレバノン大統領選出」への支援を確認
2007年11月08日付 Al-Nahar 紙

■ ブッシュ米大統領、フランスのシリアとの接触に満足
■ サルコジ仏大統領「レバノンには広範な基盤を持った大統領が必要」

2007年11月08日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ワシントン:ヒシャーム・ムルヒム】

 ジョージ・ブッシュ米大統領とニコラ・サルコジ仏大統領は、レバノンの主権と独立と、国外からの介入を受けずレバノン憲法に基づいて次期大統領を選出する権利を支持する「共通の目標」について、また次期大統領が「シリア政府でなくレバノン国民の代表者に」なる必要性について、米仏間には完全な合意が存在すると述べた。

 ブッシュ大統領は、フランス特使のダマスカスへの派遣など、レバノンにおける大統領選出の正当性の保証のためフランスが外交的に努力していることに満足していると述べ、「フランスは共通目標の達成のために明確なメッセージを送っている。私たちに共通する目標は、レバノンにおける民族主義の存続であり、繁栄であり、他の国々がそれを真似る手本として作用することである」と語った。

 両大統領は、会談の主な話題になったレバノン問題における協力の精神を公式な声明の中にも反映させようと努めた。ブッシュ大統領はホワイトハウスにサルコジ大統領を迎えた際、「我々両国はレバノンの民主的な政府を支援する」と述べた。一方、サルコジ大統領は米議会において、「レバノン国民が独立、主権、自由、民主主義を確固たるものにする営みを支援するために」アメリカとフランスが協力する必要性を米国民に対して強調するよう努めた。

 アメリカ国家安全保障会議の高官らは昨日までフランス政府高官らと、レバノンとシリアに関する共同声明を出す可能性を議論していたが、声明が発せられなかった理由が昨夕明らかにされることはなかった。

 両大統領の2日間にわたる会談は全体として、ジャック・シラク前大統領の政権がアメリカのイラク侵攻に反対して以降不自然な緊張状態にあった米仏関係の修復を反映する政治的、象徴的、個人的な兆候に満ちたもので、レバノン問題は両大統領が議論した主要な問題のうちの1つであった。

 両大統領はイランが核保有国になることに反対する立場を共に遵守してゆくとの立場を示し、アフガニスタンにおいて過激派勢力に対する戦争を継続することで完全に一致した。サルコジ大統領は、アフガニスタンにおける戦争は「我々とNATOの価値観」に関わるものであるとして、いかに長期間に及ぼうともアフガニスタンにおける軍事的な駐留は継続するとの立場をあらためて表明している。

(後略)

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( 翻訳者:南・西アジア地域言語論(アラビア語メディア翻訳) )
( 記事ID:12468 )