■ 「エジプトはイラクの和解と再安定化のためにあらゆる努力をしている」
■ イラクのジャラール・タラバーニー大統領が本紙編集長と会見
■ 「イラク北部へのトルコの空爆と全面攻撃は目前」
■ ムバーラク大統領が両国間の関係推進のための上級委員会設立に合意
■ エジプト政府、年末までにバグダードに大使を任命
2007年11月14日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
イラクのジャラール・タラバーニー大統領は、エジプトが現在イラクの和解、再安定化、アラブ諸国とイラクとの関係推進・強化に向けてあらゆる努力を尽くしていると強調した。
昨日、タラバーニー大統領は本紙のウサーマ・サラーヤ編集長との会見に応じ、ホスニー・ムバーラク大統領がエジプトとイラクとの戦略関係推進のための上級政策委員会設立に向けたイラク側提案に合意したと述べ、「この委員会の役割は今後活性化されることだろう」と語った。
タラバーニー大統領はまた、イラク大使を再任命するようイラク側がエジプトに求めたのに対し、エジプトが近いうちに着任させることを約束したと明かし、今年の暮れまでに実現されるよう望んでいると述べた。またイラク政府の側もこの年末にエジプト大使を任命する準備中だと指摘した。
同大統領は、イラク国民がアラブへの帰属意識を持ち続けることができるようにするためには、現状の中にイラク一国を放置しないことが必要だと強調し、アラブ諸国にイラクで今以上の役割を果たすよう求めるとともに、アラブ諸国はいまだにイラクへの債務放棄も大使の派遣もしていないと指摘した。
そしてイラク軍は今までに11県に権限を拡大し、来る6ヶ月の間には全県の掌握が完了するだろうと述べた。
イラクの石油利益については、アメリカ軍はイラクの油田を制圧しておらず、イラク政府が石油資源を完全にコントロールしているとして、石油利益の95パーセントはイラク政府にもたらされ、5パーセントを国連が賠償として得ていると述べた。
さらにタラバーニー大統領は、イラクにおけるイランの役割はそれほど大きくないと述べ、イランの影響力は多くの人が想像するようなものではないし、イラクのシーア派はイデオロギーにおいてイランのシーア派とは異なる、シーア派の最高権威であるシスターニー師はイランから独立した人物で、「法学者による統治」の原則も信じていないとの考えを示した。
また「トルコ人とクルド人との間の危機は終息間近」とも語った
現地の新聞はこちら
( 翻訳者:鳥居洋介 )
( 記事ID:12481 )