イラク産原油の安全確保のため米が湾岸水域に恒久基地を建設へ
2007年11月18日付 Al-Ahram 紙
■ 原油保護のため、湾岸水域に米国が恒久的軍事基地を建設へ
■ ブレア前首相、戦争を回避するためブッシュ大統領を説得するようにとの補佐官からの懇願を無視したと認める
2007年11月18日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【アンカラ:ウサーマ・アブドゥルアズィーズ、ロンドン・ワシントン:諸通信社】
昨日イギリスの情報筋が明らかにしたところによれば、イラクからの原油積み出しの安全確保のため、アメリカ軍が湾岸水域のイラク油田のプラットホーム近くに恒久的な治安基地の建設を開始した。戦略的石油資源を保護するためである。
イギリスのデイリー・テレグラフ紙によれば、ハウル・アル=アマヤで建設中のこの基地の名称は「戦術作戦センター」となる予定で、来月には完成し、イランやアル=カーイダからの攻撃に対する早期警戒拠点となる。
同じく昨日、イギリスのタイムズ紙はトニー・ブレア前首相のインタビューを掲載した。その中でブレア前首相は、ジョージ・ブッシュ米大統領のイラク戦争決定を阻止するべきだとの補佐官や閣僚らの懇願を、自分の決定の正しさを確信していたがために無視したことを初めて告白した。
同紙によれば、ブレア前首相は戦争ではなく外交的手段をとるようブッシュ大統領を説得するために、アメリカに最も近い盟友としての立場を利用しなかったとも告白した。
一方、トルコ=イラク間の危機に関しイラクのジャラール・タラバーニー大統領は、トルコ軍がイラク北部のクルディスタン労働者党(PKK)勢力に対して限定的な作戦を実施することは「ほぼ確実になった」との予測を口にした。同大統領はこの作戦行動が両国の関係に影響することはないと強調した。
アンカラではトルコ発展公正党の有力議員らが、クルド人反体制派が武器を放棄すれば、トルコは彼らに対する軍事作戦を思いとどまる可能性があると示唆した。
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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:12483 )