【事件部】すでに死亡したイラン人女性になりすまし、夫とともにキャラジの一地区で占い稼業をしていたアフガン人の女が逮捕された。
ジャーメ・ジャム紙記者の報告によると、先日ある若い女性がテヘラン州情報治安局に対して占い師の女を訴え出たことで、事件が発覚した。訴え出た女性は、事件について警察に次のように説明した。「私は夫といさかいを起こしていました。私は生活を改善させるために、解決方法を探しておりました。すると、ある友人から占い師の女のことを知りました。愛と開運のお札を書いてくれるとのことでした」。
開運のお札が事件に
彼女は次のように続けた。「キャラジのモハンマド・シャフルの一地区にある彼女の家を何度か訪ねました。彼女はお金を受け取ると、開運のお札をサフラン水で布の上に書き、自宅の部屋の四隅にこのお札を貼るよう言いました。そうすれば問題が解決する、ということでした。結局、私もこの占い師の女に騙されていました。彼女の話が正しいと、彼女の話どおりに行動すればよいと思いこんでいたのです。でも数日が経っても、状況は改善されるどころか、かえってけんかや口論が多くなってしまいました。夫はもう、私とは同じ屋根の下で暮らすつもりはないようです」。
この女性の訴えを受け、捜査官らは大規模な捜査を開始、占い師の女とその夫についての情報を収集した。その結果、同様の訴えが他の男女数名から警察に寄せられていることが判明した。そして警察の捜査により、占い師の女は開運・金運の向上、家族問題の解決を掲げて、開運のお札を書き、男女を騙しては金品をせしめていたことが分かった。
テヘラン州情報治安局の捜査官らはさらなる捜査の結果、マラールド=キャラジ街道付近にある二人の詐欺師の隠れ家を突き止め、二日前の晩隠れ家を急襲し、二人を逮捕した。その後隠れ家を捜索したところ、偽の一時婚用の書類や偽造身分証明書、馬の蹄鉄、でたらめの開運のお札、パキスタンのことばで書かれたイスラーム法学の書籍一冊、そして占星術の本などを発見・押収した。
死亡した女性の身分証明書を悪用
容疑者の夫婦は警察に連行されると、自らの罪を認めた。占い師の女はイラン国籍を騙りつつ、夫と共犯して占い稼業に手を染めていたことも判明した。容疑者らの身柄はその後キャラジ刑事検察庁審問第二課に移送され、昨日取り調べが行われた。
若い夫婦、占い稼業を自供
占い師の女サミーイェはサマド予審判事に対する自供の中で、次のように述べた。「私は夫と子供たちと一緒に――私たちは全員アフガン人です――暮らしています。3年前から開運・金運の向上、家族問題の解決を掲げて、複数の男女を騙し、でたらめの開運のお札を彼らのために書いてきました。しばらく前、隠れ家が見つからないように、自分がイラン国籍であると偽ることに決めました。ある日自宅に帰る途中、ある死亡したイラン人女性の身分証明書を拾いました。そこで私は、それを私の名義に偽造してくれる人を探すことにしました。そうするうちに、キャラジのある役所に勤めている人物と知り合いました。夫はその人物にお金を支払って、その身分証明書を私の名義で登録、イラン国籍カードを手に入れることに成功しました。こうして、私は一人のイラン人として認められることになったのです」。
この報告によると、占い師の夫婦は司法命令により警察の拘留所に移送され、現在も追加の取り調べが続いている。
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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:12507 )