ショート・メッセージ、一日で5000万通
2007年11月22日付 Jam-e Jam 紙

【経済部】もしかしたら信じがたいことかも知れないが、イランの人々は一日に5000万通ものショート・メッセージを発信しているという。毎日、国の人口8000万人の半分以上を、このメディアはカバーしている計算だ。〔※註:イランの人口は現在7000万人強だといわれている〕

 本紙記者の報告によると、ショート・メッセージ、いわゆるSMSは安価で検閲されることのない新たなメディアとして、イラン国内で急速に普及している。このメディアは急速な発展を遂げており、その多種多様なメッセージを受け取っている人々の数は通常の視聴覚メディアの発行部数とは比べものにならない。メッセージを直接受け手に届け、受け手が確実にその内容を読んで、反応を示したり影響を受けたりすることのできるメディアは、ショート・メッセージをおいて他に見出すことなどできないのである。

 ある国会関係者はこのメディアの広範な普及や影響力について、興味深い数字や新たな視点を示している。「イランの人々は毎日5000万通のショート・メッセージを発信している。この数字は休日になるとさらに増加する」。こう語るのは、国会通信委員会の委員長である。

 ファールス通信の報道によると、ラマザーン・アリー・サーデグザーデ委員長は、ショート・メッセージの料金について次のように指摘する。「規則調査・編成機構の報告によると、イランでショート・メッセージを送信する際にかかる料金はいまだ高額である。通信相の同意の下、来月までに料金を見直すための委員会が立ち上げられる予定である」。

 同委員長はさらに、次のように述べている。「ペルシア語の文字数は携帯電話で扱うにはきわめて多い。そのため、ペルシア語の文章を書くのにラテン文字が用いられている」。

 国会通信委員会委員長は、この問題は将来的にペルシア語に大きな悪影響を及ぼしうるとした上で、「料金を引き下げ、ペルシア語のショート・メッセージの文字〔をめぐる問題を解決する〕ことで、人々に対して〔アラビア文字を用いた通常の〕ペルシア語表記でメッセージを送るよう促すことが重要だ。ペルシア語を損なうような問題を看過すべきではない」と語っている。

 同委員長はさらに、イランで一日に送信されるメッセージ数は5000通を超えるとした上で、「この数字は休日ともなると、さらに増える。これほど大量のメッセージが送信されている以上、料金の適正化が必要だ」とも述べた。

 サーデグザーデ委員長はまた、コンピュータ犯罪に対する監視をめぐる問題に触れ、次のように述べている。「文化革命最高評議会は1381年と82年〔2002年と2003年〕、インターネット・サイトのフィルタリングについて提言を行い、それに基づき、情報省、文化イスラーム指導省、イラン国営放送の各機関がコンピュータ犯罪をめぐる問題について検討を行っている」。

 同委員長はその上で、「現政権でも、インターネット・サイトの整備を目的とした行政命令が閣議決定されている。しかし私の意見では、この行政命令は法に則っておらず、性急に過ぎるように思われる」と指摘、「このような行政命令の結果、コンピュータ犯罪への対応は恣意的な考え方に左右されるようになっている」と批判した。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:12530 )