トルコ、さらなる努力が必要 -性差別や教育分野で低順位
2007年11月28日付 Radikal 紙

国連開発計画(UNDP)の2007-2008年人間開発報告書が、ブラジルと同時にトルコでも発表された。3500億ドルの対外貿易額を有し、GDP世界第17位の経済力を誇るトルコは、人間開発指数では177カ国中84位となった。

経済力の世界17位とは矛盾する「人間開発指数で84位」という結果は、トルコがこの分野でまだ先に長い道のりがあることを非常に明白に表している。

■アルメニアよりも低順位

この5~6年に示した経済実績により、トルコが人間開発指標で92位から84位に上昇したことは過小評価されえない状況であるとしても、貧困で知られるアルメニアにさえも「人間開発指数」においてトルコが遅れをとっていることは熟考を要する。EU新加盟国のポーランドが37位、隣国ギリシャは24位、ライバルのアルゼンチンは38位、 カザフスタンは73位に位置し、トルコより高順位であることは一目瞭然だ。トルコがこれらの国々より低順位に位置する要因として、識字率と教育参加度が比較的低いことも重要な役割を担っている。国連開発計画トルコ事務所のマフムード・アユーブ代表は、177ヶ国を対象にした「生活への期待」「教育」「情報への到達」「GNP」を尺度にした指標におけるトルコの状況について人々に注目を促している。

■トルコの成長は15年間、堅実

アユーブ代表は、「報告書によると、トルコは人間開発指数で177ヶ国中84位でした。昨年92位だったトルコが順位を上げた要因は最近5~6年の経済成長です」と述べた。同氏は、トルコの指数の足を引っ張る要因のひとつに性差別があると語り、「社会における性差別でトルコをとりあげれば111位になります。トルコでの女性のエンパワーメントが大きな重要性をもっています」と述べた。

アユーブ氏が発表した「人間開発報告書」にある国連年間指数では、アイスランドがトップだ。人間開発指数は、各国の平均寿命、教育、修正後純収入の状況によって測定される、トルコは177ヶ国中84位だ。

指標が人間開発における短期間の評価を目的としてはいないこと、そして指標の一部は短期間での政治改革に連動しないことも報告書で強調されていることのひとつだ。
報告書によると、トルコの基本的人間開発指数にみられる前進は、過去15年間、一貫性のある状態だ。トルコは、1990年から2005年の間に基盤指標の全てに前進を示し、そしてこの間、平均寿命は約7歳、長くなった。一人当たりのGDPも、同時期で3分の1上昇した。


■OECDで最下位

この報告書は、似通った人間開発指数をもち、地理的にも近い3ヶ国について、長期間の発展を相互比較することが有効と述べている。この枠組みでトルコ、ヨルダン、レバノンが1990年に類似した人間開発指数をもつことが明らかになった。この3ヶ国の指数は、1990年から2005年の間に増加を示す一方で、トルコは他の2ヶ国より少し良い実績を示した。報告書では、これについて人間開発指標が上昇したためとし、さらに人間開発における実質的かつ継続的な前進の兆しであると記された。
現在、トルコの2005年人間開発指数は0.775で、経済協力開発機構加盟諸国の地域平均0.916を下回っている。この割合は、全発展途上国の 0.691、中程度の人間開発指数をもつ国々の0.698よりは上回っている。

報告書によるとトルコは、人間開発指数では、経済協力開発機構の当該地域で最下位だ。報告書ではトルコの平均寿命が2005年に71.4歳、15歳以上の識字率は87.4%、一人当たりのGNPは8407ドルという結果が出された。

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:12544 )