エルドアン首相、次期大統領選に出馬せず?(Radikal紙)
2007年01月13日付 Radikal 紙
公正発展党(AKP)党首の、「大統領選と国会議員選挙に勝たなければならない。政治家にとって休むことは不可能だ」という発言は次のように解釈された ― 大統領選に出馬せず。
大統領選挙が近づくにつれ、タイイプ・エルドアン首相が候補になるか否かの議論が白熱している。新聞記者からあらゆる表現で同じ問いを受けつつも顔色ひとつ変えないエルドアンは、昨晩出演したテレビ番組での発言により(世間を)混乱させた。アンカラは昨日一日中「もしかしたらエルドアンは大統領職を考えていないのではないか?」という問いでもちきりとなった。
大統領選挙の日程は4月16日に始まる。憲法によればひと月以内に、すなわち5月16日に新大統領が選出されていなければならない。エルドアンは最近、AKPの大統領候補を4月に発表すると何度も口にし、国会議員や県知事にもこの件で発言をしないようたびたび釘を刺していた。エルドアンのこうした態度は常に(自身が)候補となるものとして受け止められた。野党側も(エルドアンが)候補になるものという観測のもと、エルドアンへの批判を強めていた。
■野党と協調しなければならない訳ではない
エルドアンは昨晩、(民放テレビ局の)NTVで出演した番組の中で話題が大統領選挙に移ると、党の姿勢を繰り返し、「大統領を現在の議会で選ぶ。4月までは党としてAKPの候補を発表しない。共和人民党(CHP)と協調しなければならない訳ではない」と述べた。エルドアンが(世間を)混乱させたのは、自身の健康問題に関する質問に答えたときだった。「私は体重が減った。なお減り続けている。休憩地点での私の計画は狂った。食べる物により気をつけるようにしている。食べ物に気をつけることで体調はよくなるだろう。
これから先、大統領選と総選挙がある。これらに勝たなければならない。政治家である以上、休むことはできない。大して心配するようなこともない。53歳であるし...」。この発言が、総選挙が大統領選挙の前には行われないという点に注目が集まると、エルドアンが休息することなく総選挙を党首として迎えることをほのめかしたと受け止められた。エルドアンはといえば、AKPの昨日の中央執行委員会の会議後、この件に関する質問に対し「4月になるまでこの話について聞かないで欲しい」という答えを繰り返した。
■AKP党員は語らず
AKP党員は、この件でコメントすることを避け、エルドアンの忠告に従って「差し出されたマイクに」話をしなかった。唯一、アブデュッラティフ・シェネル副首相は昨日のCNNチュルクでエルドアンのこの発言をどのように受け止めたかについての質問に対し興味深い見解を示した。シェネルは、エルドアンが2つの選択肢を示したと述べ、「1つ目は、大統領と同じくらい多忙な職務なのかもしれない。2つ目は、総選挙まで党首に残れば、首相としてこれもまた多忙な職務をこなさなければならない状況にある。大統領であってもなくても、2つの異なる役職に応じた別々の選挙があり、常に大変だということだ」と話した。
野党は、エルドアンがこの発言により世間をけむに巻きたがっており、(大統領)候補になる意思を固めたと認識している。
CHP党派のケマル・アナドル副代表は、「暗号のような話だ」と話した。アナドルは、エルドアンが「共同歩調をとらない」と語ったことにも反発し、「では誰と一緒にやっていくのか?(エルドアンは)協調の文化からかけ離れた人であり、バイカルを妥協しがたい人物に仕立て上げようとしている」と述べた。
また民族主義者行動党(MHP)のメフメト・ナジャル副監査役は、エルドアン首相がさまざまな憶測を生みかねない一連の発言をわざとやっているという考えだ。ナジャルは、「大統領選が4月までトルコで議論されれば、経済や政治、各種組織・機関が大きな論争を生むに違いない。首相は、自身をこの論争の外に置き、その日が来てもし機会があれば候補になるはずだ。おそらく候補になることを最後の最後まで求めるだろう」。
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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:4343 )