エジプト、ブッシュ大統領の対イラク増派計画への支持を表明(アル・アハラーム紙)
2007年01月16日付 Al-Ahram 紙

■ 両国関係やパレスチナ国家をめぐり、ムバーラク大統領とライス米国務長官の間で前向きな議論
■ アブルゲイト外相:「ブッシュ大統領の計画に満足している…我々はイラクの安定化のためにその計画が実行に移されることを期待する」
■ 中東問題について協議するため、外相とウマル・スライマーン情報長官が二週間以内にワシントンへ

2007年01月16日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ルクソール、本紙特派員】

 エジプトのホスニー・ムバーラク大統領とアメリカのコンドリーザ・ライス国務長官は昨日ルクソールで二者会談を行い、中東全般の状況やパレスチナとイスラエルの中東和平プロセスを前進させる方策、イラクの安定化確保について協議した。

 会談後にライス国務長官と行った合同記者会見でアブルゲイト外相は、議論は前向きかつ建設的であり、アブルゲイト外相とウマル・スライマーン情報長官ほかのエジプト閣僚らによる次回の訪米時にもこうした高官レベルでの協議を継続し、中東情勢や両国関係について全般的な議論を行うことで一致したと発表した。また両国の関係については友情と親愛、相互協力に特徴づけられる安定した肯定的関係だと述べた。

 また外相は、エジプト政府はイラク情勢に対応するためのアメリカのジョージ・ブッシュ大統領の計画に満足しており、イラク安定化のためにその計画が実行に移されるのを期待する、と述べた。

 一方ライス国務長官は、パレスチナ国家樹立にむけた中東和平プロセスの推進と、ロードマップの早急な実行に向けた基盤を築くための政策的展望についてムバーラク大統領と議論したと述べた。

 またライス国務長官は、今回の協議がパレスチナ国家樹立に繋がることを望んでおり、これからパレスチナのアッバース大統領とイスラエルのオルメルト首相を含む3者協議に参加し、ロードマップ計画の早急な実行に向けた協議を行う予定である、と公表した。同様に、イラク情勢に関するブッシュ大統領の計画実現の積極的な力になることをエジプトに望んでいる、と発言した。

 ライス国務長官は記者からの質問に対して、アメリカ合衆国と中東諸国は危険と責任を共有しており、それはこの地域がイラクで起こりうることの結果に影響されるからである、と答えた。またスンナ派、シーア派、クルド人からなるイラク人全員の平等と、共に前進するための共通戦略作りに向けた外交作業を開始する重要性を強調した。


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( 翻訳者:鳥居洋介 )
( 記事ID:4369 )