人権団体が報告書「レバノンなどでスリランカ人家政婦に対する人権侵害」
2007年11月15日付 Al-Nahar 紙
■ スリランカ人女性に関するヒューマン・ライツ・ウォッチの報告:「レバノンで人権侵害」
■ ホーリー氏、本紙に:「レバノン人だけの問題ではなく法整備こそが肝要と考えている」
2007年11月15日付アル=ナハール紙(レバノン)HP社会面
【ジャナー・ナスルッラー】
アラブ世界における外国人家政婦の問題は、従来から国際人権団体の関心事の中で重要な地位を占め続けている。アラブ諸国で働く家政婦たちの劣悪な状況がさらに悪化しているため、「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」はアラブ諸国のうちレバノン、サウジアラビア王国、クウェート、アラブ首長国連邦におけるスリランカ人家政婦の状況を調査することを通してこの問題に再び焦点を当てた。
実際には、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、外国人女性労働者の状況調査の対象とする国を選択したわけではなく、アラブ諸国での業務の後に母国へ戻った170人のスリランカ人女性と、スリランカや中東諸国の政府高官や仲介業者らに聞き取り調査を行い、その結果「他の中東諸国と同様にレバノン政府は、スリランカ人家政婦らの人権に対する重大な侵害行為に歯止めをかけることに失敗している」ことが明らかになった。また、「8万人のスリランカ人女性が、基本的な法の庇護を受けることなくレバノンで働いている」という。
同団体が、フィリピン、エチオピア、エリトリア、あるいはそれ以外の国から来た外国人家政婦ではなく、スリランカ人家政婦についての報告を選んだ理由としては、スリランカが最も多く家政婦を送り出しているからである。
ヒューマン・ライツ・ウォッチのデータによれば、国外で働くスリランカ人女性の数は60万人を超えており、そのうちの90%はレバノン、サウジアラビア王国、クウェート、アラブ首長国連邦といった国々で働いている。また家政婦としての仕事を求めて出稼ぎを行うスリランカ人女性の数は年間12万5千人に上るとのことである。
(後略)
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( 翻訳者:南・西アジア地域言語論(アラビア語メディア翻訳) )
( 記事ID:12569 )