首相がトルコ国軍に11月28日より越境作戦の権限を与えたと明らかにしたのに続き、参謀本部は、北イラクでの作戦によって50-60人のPKKグループに損害を与えたことを明らかにした。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相が、11月28日より参謀本部に越境作戦の権限が与えられたことを明らかにしたことに続き、PKKに向けた最初の作戦が昨日(12月1日)実行された。参謀本部は昨日公式インターネットサイト上で越境作戦に関連して2つの別々の声明を行った。最初の声明では、諜報活動中ハッキャーリチュクルジャ地域のイラク国境内で50-60人のPKKグループを突き止め、損害を与えたことを明らかにした。声明には次のように書かれていた。
「諜報活動中チュクルジャ南東のイラク国境内で50-60人のPKKテロリストグループを突き止めた。このテロリストに対して、同地域近くからの射撃による集中攻撃が行われた。攻撃の結果、テロリストグループに大きな損害を与えたことが装備技術によって裏付けられた。同地域へは、必要があれば異なる方法によっても(軍事)介入するだろう」
声明に書かれていた「射撃による集中攻撃」という表現は、PKK組織に対して地上からの砲撃と空からピンポイントの爆撃を行ったものとして評価された。声明の、「同地域へは、必要があれば異なる方法によっても介入するだろう」という表現も、作戦が地上部隊の支援によって続けられるということだと解釈された。
二つ目の声明においても次のように述べられた。「トルコ国軍自体に与えられた権限の範囲内で、イラク北部のテロリストを無力化するために必要な措置をとる。この枠組みにおいて最初の作戦は12月1日に実行され、得られた情報に基づき作戦を続ける。作戦は、PKKを標的としており、イラク北部の住民及び、トルコ国軍に対して敵対的な行動をしない限り、その地域の組織に対して行なわれるものではない」
■標的にPKKのキャンプがあった
参謀本部の声明に続き、作戦の詳細も明らかになってきた。テロリストたちがトルコ国境から20キロメートル離れた地点で臨時キャンプ地に集まっているという情報によって、朝からスーパー・コブラタイプのヘリコプターがチュクルジャの部隊から飛び立ってキャンプを爆撃し、また地上からも砲撃によって援護攻撃されたことが判明した。
作戦を首尾よく実行した軍は、被害を受けずにチュクルジャに戻った。
■シュルナクで広範囲の作戦
シュルナクのガバル山、ベストレル-デレレル地域で、昨日の朝からPKKに向けた大規模な空爆作戦が始められた。第23軍警察国境師団司令部から離陸したシコルスキー・ヘリコプターが、テロリストが発見された場所と逃亡する恐れのある場所に、特別の訓練を受けた特殊部隊を降下させた。コブラタイプのヘリコプターも作戦を援護し、地上から多くの特殊部隊がテロリストのいる場所を包囲した。
このとき参謀本部の公式インターネットサイトに掲載された声明によると、ヴァン・バシュカレでPKKのテロリストによって先程イランに拉致され、一昨日入国した7人(うち2人は村の臨時警備員であった)が、テロリストに拘禁された場所から逃げ帰ってきたことが明らかになった。声明には、エルズルムのホラサンの検問で捕まったテロリストが逮捕されたことも掲載された。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:12579 )