マフムード・ダルウィーシュの新著『蝶々の足跡』
2007年12月01日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ 『蝶々の足跡』マフムード・ダルウィーシュの新たな創造的テクスト
2007年12月01日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ベイルート:本紙】
マフムード・ダルウィーシュは、新著を世に出すたびに文化的事件とみなされてきたきわめて稀有な詩人、作家の一人である。多作にもかかわらず、ダルウィーシュは新作を発表するたびに、自らの文学や詩の分野における偉業に新たな要素を加えようと試みている。
ダルウィーシュは自らの詩作に厳密な推敲を施し、出版に踏み切るまでに長い時間をかけることで有名である。
ベイルートのリヤード・アル=ライイス出版社から今月半ばに出される新著『蝶々の足跡』は、ダルウィーシュの新たな一面を見せてくれるだろう。本著は短い詩作品と、彼が「日記」と呼ぶところの、例によって詩精神の横溢する散文作品から構成されている。
また、マフムード・ダルウィーシュの作品には社会的なテーマも盛り込まれているが、直接的な騒々しいかたちで表現されてはいない。『崇高なる影の賛辞』の作者はパレスチナ問題に対して、個人的で、人間的で、声高でない政治的アングルからアプローチすることを選びながらも、土地と人間への帰属においては決然としている。
(後略)
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( 翻訳者:垣平浩明 )
( 記事ID:12588 )