アルジェリアで最大規模の爆弾テロが再発
2007年12月12日付 Al-Ahram 紙

■ アルジェリアで最大のテロ事件再発、死者68人、負傷者400人
■ 憲法評議会、国連難民高等弁務官事務所を狙い、爆発物を搭載した乗用車2台が爆発
■ 国連の建物が全壊、中にいた外国人10人が死亡
■ アル=カーイダ組織が犯行声明を発表、アルジェリア政府が非常事態を厳重化
■ 内務相は死亡者22人、国連の被害は負傷者3人のみ、と発表

2007年12月12日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【アルジェ、アシュラフ・アル=アシュリー】

 アルジェリアで最大規模のテロ事件が再発した。首都アルジェで憲法評議会と国連難民高等弁務官事務所の建物を狙い、数分間隔で2回の爆発が発生、少なくとも死者68人、負傷者約400人が出て通りは恐怖と驚きで騒然となった。治安当局によれば、爆発物を搭載した乗用車2台のうちの1台は、少なくとも1人の自爆者によって運転されていた。爆発が日の高い時刻に起きたことが、犠牲者の増加につながった。
 
 アルジェリアのヌールッディーン・ヤズィード・ザルフーニー内相は爆発現場の一つから、「爆発が日の高い時刻に起きたことから犠牲者の数は増える可能性がある」と発表し、自ら死傷者の病院への搬送作業の監督にあたった。また内相は国内の治安機関全体に向けて非常事態を最高レベルに引き上げるよう発令し、爆発現場を治安封鎖した。そして国民には、アル=カーイダ組織が予告した新たな爆発事件を警戒し、注意を払うよう求めた。

 医療および治安関係者が死者68名、そのうち国連職員が10名と確認しているにもかかわらず、アルジェリア内相は昨日晩の記者会見で、アルジェ時間の午後4時時点での死者は22名、国連職員に死者は無く、3人が負傷しただけだと発表した。

 この内相の発言は、1990年代以来最悪の攻撃となったこの作戦の規模を小さく見せようと試みるものだと識者たちに受け止められている。ニューヨークの国連報道官が確認したところでは、国連職員の死者数は少なくとも4名で、行方不明者も14名だという。

 すでに「マグリブ諸国のアル=カーイダ」機構がインターネット上で、この二つの爆発の実行声明を発表している。

(後略)

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( 翻訳者:鳥居洋介 )
( 記事ID:12665 )