トルコ人著名ピアニストのファズル・サイさん、「トルコを去るかもしれない」
2007年12月14日付 Milliyet 紙

著名ピアニストのファズル・サイさんは、「イスラム主義者らが勝利し、我々は少数派となった。大臣夫人はみんなスカーフを着用している。我々が抱いていたトルコへの夢は消滅した。将来、国を去るかもしれない。」と話した。

 著名作曲家・ピアニストのファズル・サイさんは、トルコでイスラム主義者らが政権を握ったために、将来トルコを去るかもしれないと語った。サイさんはパリにて、ドイツで発行されている左派リベラル派の「南ドイツ(Süddeutsche Zeitung)」新聞の取材を受け、「トルコへの夢はその1部分が消えた。大臣夫人はみんなスカーフを着用している。イスラム主義者らが政権を握っているからだ。我々は30%、イスラム主義者は70%を占める。私は国外へ移住を考えている。」と述べた。

 同紙は、バイオリニストのルノー・カプソンさん、ファズル・サイさんと共にパリからレポートを行った。記事中では、カプソンさんがファズル・サイさんにスイス・チューリッヒへの移住を薦めたと書かれている。ファズル・サイさんはコンサートのために何度も訪れているローザンヌをより気に入っていると話したが、空港から1時間半かかるのが不便だと述べた。
 サイさんは取材に対して、次にように答えた。
「すぐにという訳ではないが、いつかトルコから離れることを考えている。我々はもはや少数派となってしまい、孤立している。大統領官邸でのパーティーにさえも私は呼ばれなかった。私には娘が一人いるが、このような状況が続くのであれば、娘を連れての海外移住を考えている。」
 
 ファズル・サイさんは、欧州委員会によって2008年度の文化親善大使に任命されている。


 

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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:12667 )