2008年予算、2220億新トルコリラで議会を通過 
2007年12月15日付 Milliyet 紙

国会の2008年予算審議が終了した。野党からの厳しい批判が向けられた今回の予算規模は、2225億新トルコリラYTL(約21兆1900億円)となった。このうち180億YTL(約1兆7141億円)は赤字になると予想されている。

2008年の予算は、11日間にも及ぶ審議を経て、昨日(14日)トルコ大国民議会(TBMM)総会において、賛成315票、反対118票で可決された。エルドアン首相は、エネルギー喪失は受け入れられないと述べ、ジェミル・チチェキ副首相は、「我々は政権について以来負債を払い続けている。(巡礼に赴いてミナーで)石を投げ(カーバで)巡る時間もないのだ」と語った。

総会で可決された予算案によれば、2008年予算規模は2225億5360万YTLに対し、収入は2046億YTL(約19兆4837億円)であり、予算における赤字は179億9700万YTLにのぼる見込みだ。エルドアン首相は、総会での予算審議の閉会に際し、野党の批判に答える準備をしていたが、野党党首が何も話さなかったので、壇上には上らなかった。予算が議会を通過したのち、エルドアン首相は、野党も含め、予算通過に協力した全員に対し謝辞のみを述べた:

「我々を今日まで動かしてきた国民の高まりをともに再び今後も耳にせねばならない。非常に容易で異なるアプローチによるエネルギー喪失は受け入れられない。このエネルギーが外部に費やされたら、我々に光が差すのはもっと早まるだろう。」

■ 「斧、なたをふるわなければ」

共和人民党(CHP)のイルハン・ケシジ議員は、2001年の経済危機の最も重要なパラメーターは負債‐利息のバランスであったと述べ、政府に次のように警告した:

「何があろうと、(赤字を減らすため)斧、なた、肉切り包丁をふるわなければならない。国の負債値は218から466まで上昇した。どうか注意してほしい。この上昇を懸念する声があるし、私も警告する。負債は支払い可能な状態であるべきだ。支払えといわれた際、負債の袋を背負って膝が折れてしまわないくらいなら支払い可能だ。負債を支払えなかったら、見下げたことだ。とんでもない人物に援助を乞わねばならなくなる。今の負債と利息は政治的代価なのだ。債権者は期日が来れば返済を求める。目の前に豊かさ、富があるが、それはこの負債によって実現したものだ。神の輩預言者アブラハムのような(本当の)実り、豊かさではない。」

ケシジ氏は、国際通貨基金(IMF)が世界中から回収する負債総額90億ドルのうち、80億ドルがトルコに関するものであること説明したうえで、「トルコが負債を完済したら、おそらくIMFの仕事はなくなるだろう」「この予算は共和国史における負の記録だ」と語った。

民族主義者行動党(MHP)会派代表代行メフメト・シャンドゥル氏は、公正発展党(AKP)政権の精神が崩れてきたと主張した。「公正発展党はあらゆる数字を机上で躍らせて政権に居座ろうと考えている。未来ではなく、過去と戦っている。自らの影と戦いながら、どうやったら太陽や地平の向こう側にたどり着けるというのだ。EUもアメリカも共犯だ。外国資本はあなたがたの上得意客だ。ならばこう問わなければならない:昨日までの(考えを)放棄し、身につけていたものを脱ぎ捨てた、(ならば)あなた方の立場は信仰とも民族主義とも繋がりはない。あなた方の障害は何なのか、元々の立場なのか新たなものなのか?」

■ ポリアンナに説明してみなさい

民族主義者行動党(MHP)会派代表代行オクタイ・ブラル氏は、輸入経済が(国外に住む)ドイツのハンス、イギリスのジョージ、中国のワン・ユウの就業には役立つと語った。

民主市民党(DTP)ディヤルバクル選出のギュルタン・クシャナク議員は、公正発展党に対しこう告げた。「公表した成長指数、失業率、インフレ率をポリアンナのとこに行って見せたらいい。彼女でさえあなた達を信用しないだろうよ。」

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:12674 )