欧州連合の外交官周辺は、トルコ国軍が北イラクで行った越境作戦について、「柔らかな」な態度を見せている。欧州連合のある外交官幹部も、「クルド労働者党(PKK)との戦闘の問題は、トルコ政府の問題である、そしてトルコ政府は、この問題にアメリカと協同して取り組んでいる。欧州連合は、トルコの内部状況を良く把握している」と述べた。
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アンカラ在留の欧州連合の外交官周辺は、トルコ国軍が日曜日(16日)に行った軍事作戦の問題を注視している。これらの外交官周辺は、作戦に関して「柔らかな」な反応を示した。
PKKをテロ組織として捉え、PKKに対し軍事措置が取られることは、トルコの正当な権利であるとしたこれら外交官周辺は、トルコがPKKと行った戦闘への欧州連合の支援に配慮する一方で、「欧州連合は、トルコが取らざるを得なかった措置として理解し、対応する」との見解を示した。
欧州連合のある外交官幹部は、ブリュッセルから公式な声明がだされる前に、欧州連合の見解をANKA通信に述べた一方で、欧州連合にとって、PKK問題とこの組織に対して行われるであろう戦闘の問題は、トルコ政府の問題であると強調した。外交官は次のような評価を行った:
「これは、トルコ政府の問題であり、トルコ政府がアメリカと協同で取り組んでいる問題である。トルコとアメリカの間でかつて実現しなかった合意に達した。欧州連合は、イラクにおけるプレーヤーではなく、またトルコ国内の状況もよく把握している。」
トルコ政府が作戦が成功したと発表したことに注目した外交官は、作戦中、PKKが行方不明者を渡したことに関する報道にも注目し、「この作戦の目的は、PKKの拠点を無くすことである。作戦の成功は、目標がどの程度達成されたかによって決まる」と述べた。
■「トルコが国民の保護を要しているのを認識している」
欧州連合委員会のオッリ・レーン拡大担当委員の報道官クリスティナ・ナジは、トルコがイラクの北部に設立されたテロ組織への作戦に関して、「トルコが国民の保護を要しているのを認識している」と述べた。
毎日の定例記者会見で質問にたいし、事態の展開を報道でおっているとしたナジ報道官は、トルコが「バランスを欠いた」軍事力の使用を避けることと、人権や法の優越を尊重せねばならないとする自分たちの見解は変わらないと説明した。
ナジ報道官は、トルコに問題を対話で解決するよう促し続けると述べた。
同時に会見の中で、イズミルでアドリアーノ・フランチーニ牧師が受けた暴行を激しく非難したナジ報道官は、トルコが全ての関係者を迅速に裁判にかけることを期待していると述べた。
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( 翻訳者:山本裕一 )
( 記事ID:12684 )