参謀本部、北イラクのPKK爆撃映像を公開
2007年12月18日付 Milliyet 紙

参謀本部は、北イラクのPKKを標的として、暗視システム搭載の戦闘機で行った空爆の映像を、米国国防総省ペンタゴンのようにマスコミへ公開した。

トルコ軍は、12月15日0時30分から12月16日早朝、北イラクに越境作戦を実施した。その作戦行動には、トルコの軍事行動では重要な初めての経験が含まれている。いくつかの点で今回の越境作戦は米国が行う軍事行動を連想させるものであり、注目される点は次のとおり。

・ トルコ空軍は、米国の第一次湾岸戦争、第二次湾岸戦争のような夜間の作戦行動を初めて実施した。
トルコ空軍の戦闘機は、初めてこれほど包括的で大規模な夜間の作戦行動を実行した。標的に関して発表された「命中」率は、暗視装置が迫撃砲とともに十分に活用されうることを提示した。暗視装置はトルコ軍の所有装備一覧に1990年代半ばに入れられた。
トルコは今回の軍事行動で、暗視装置をレーザー・ミサイルと一緒に(Lantrin system)使用した。これによって、世界で数えるほどの軍隊にしかない装備が、実際に使えるレベルであることをトルコは示したことになる。このシステムの技術レベルは、誤って民間人を標的にしないために大きな重要性をもっている。

・ 今回の軍事行動は、トルコ軍が春から夏の期間、日中に軍事行動を行ってきた時代が過去のものとなったことを示した。12月16日の軍事行動は、「季節・昼夜問わずの作戦行動」の時代の幕開けとなった。

・ 参謀本部は、初めて米国国防総省(ペンタゴン)のように、軍事行動で行われた爆撃の映像をマスコミや世界に発表し、共有した。今回の公開は、「参謀本部が情報公開を大拡充し、新たな時代を開始した」と解釈されることになった。

・ 参謀本部は、軍事行動を行う前に情報漏洩対策に細心の注意を払い、第一空軍司令部付属で、今回の軍事行動を支援する第111戦隊と第161戦隊を、水曜日以降、ディヤルバクルではなくマラトゥヤ・エルハッチの軍事基地で待機させた。こうすることによって、ディヤルバクル軍事施設における動きを最小に抑えるよう注意が払われた。最初の戦闘機が標的エリアに近い軍事施設、ディヤルバクルからの発進を避けたことは、テロ組織に軍事行動を気づかれないようにする目的であった。

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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:12688 )