7名の男女が今朝、エヴィーン刑務所で処刑
2007年12月19日付 E'temad-e Melli 紙
裁判官より死刑を言い渡されていた7名の男女が、今朝エヴィーン刑務所で絞首台に向かう予定だ。
一人目
今朝絞首台に向かう予定の人物の中で最も有名なのは、複数の男の子に対して性的ないたずらを働いた罪に問われているガーセムという名の男である。この事件は、学校の前で子供たちが誘拐され性的ないたずらを受けたとの訴えが、子供たちの親から捜査当局に寄せられたことで発覚した。訴えによると、子供たちにいたずらをした人物は自らを警察官であると名乗ったという。その後85年アーバーン月25日〔2006年11月16日〕、この男はテヘランのナーズィーアーバード地区にいるところを発見、逮捕された。
逮捕後、男は次のように自供した。「84年〔2005年〕から男の子たちを、ナーズィーアーバード地区やハーニーアーバード地区にある学校の前で略取することを思いついた。警察官であると偽り、嘘の口実をでっち上げては、獲物をバイクに乗せた。単身で住んでいる家に連れて行き、そこでいたずらをした」。
ヌーロッラー・アズィーズ=モハンマディー判事を裁判長とするテヘラン刑事裁判所第71法廷の裁判官らは、裁判の中で被害を受けた男の子たちの両親の要求に配慮し、ガーセムに死刑を言い渡した。
二人目:キサース刑
二人目は、レザーという名の27歳の男だ。彼は83年エスファンド月27日〔2005年3月17日〕、25歳のエスマトという女性と、その3歳になる息子アリーレザーを殺害し、その後家に放火した罪に問われている。
事件の捜査が始まると、捜査官らはエスマトがある男と秘密の関係を結んでいたことを突き止め、この男に疑惑の目を向けるようになった。レザーという名のこの男は警察に逮捕され、尋問の中で次のように供述した。「私はあの日、エスマトともに彼女の自宅に入った。彼女に保有していた金(きん)を分けてくれるようお願いしたが、断れ、口論になった。ナイフでエスマトを刺し、寝ていたアリーレザーを手で絞め殺した」。
こうしてレザーはテヘラン州刑事裁判所第71法廷で裁判にかけられ、裁判官らの判断により、2度のキサース刑(同害報復刑)と100回のむち打ち刑が言い渡された。
三人目:キサース刑
三人目はアミールという名の22歳の男だ。彼はモルタザー(24歳)という名の友人とともに、1385年アーザル月9日〔2006年11月30日〕、キャラジのマラールド地区にある家に強盗に押し入る計画を実行した。彼らは40歳の家主(ファーエゼ)とその二人の子供アーナーヒーター(6歳)とアーニーターク(8歳)に怪我を負わせ逃亡、アーナーヒーターはその後、出血多量で病院で息を引き取った。アミールは逮捕され、主犯格として刑事裁判所第79法廷で裁判を受け、審理の後、キサース刑が言い渡された。共犯の男は、殺人幇助の罪で、禁錮刑が言い渡されている。
四人目:キサース刑
今日絞首台に向かう予定の四人目の死刑囚は、ヴァヒードという名の男である。この男は、1382年ファルヴァルディーン月〔2003年3月下旬~4月下旬〕に車を盗もうとしようとした際に、車の所有者の男性モハンマド・レザー(25歳)と格闘になり、殺害した。
〔訳注:記事原文ではヴァヒードが「彼の車を盗もうとしていた男と格闘になり、モハンマド・レザー(25歳)という名の車の所有者を殺害した」となっているが、辻褄が合わないので、訳文のように訂正した〕
ヴァヒードはその日、殺害された男性の車を盗む計画を立て、ナイフでモハンマド・レザーを刺し、死に至らしめた。ヴァヒードは当時の刑事裁判所第1157法廷で死刑を言い渡され、その後この判決は最高裁第33法廷の判事らによって認められた。
五人目:キサース刑
処刑者リストに名を連ねている五人目の人物は、エルファーンという名の27歳の男だ。彼は1380年シャフリーヴァル月〔2001年8月下旬~9月下旬〕に鉄道団地でアリー・アクバルという名の友人と喧嘩になり、この人物を殺害した。
エルファーンは当時の刑事裁判所第1608法廷に立ち、キサース刑が言い渡された。この判決はその後最高裁第39法廷の判事らによって認められた。
六人目:キサース刑
今日絞首台に登る六人目のキサース刑の受刑者は、
ザフラーという名の女である。彼女は1384年ファルヴァルディーン月〔2005年3月下旬~4月下旬〕、夫ホセインをシアン化物の入ったヨーグルト・ドリンクで毒殺した。彼女は取り調べの中で夫殺害を認め、テヘラン州刑事裁判所第71法廷の判事らによってキサース刑が言い渡されていた。
七人目:キサース刑
最後は夫を殺害した罪に問われ、キサース刑が言い渡されたラーヘレという名の女である。女は取り調べの中で次のように供述している。「夫は他の女と秘密の関係をもっていました。殺人を犯したとき、私は夫がくれた薬を飲んでいたために、通常の状態ではありませんでした。信じて下さい。夫に対してこんなことをするなんて、思いもしなかったんです」。
ラーヘレはテヘラン州刑事裁判所第74法廷に立ち、キサース刑が言い渡された。なおラーヘレは数日前、刑務所の中から夫の家族宛に、許しを請う手紙を書いていた。
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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:12702 )