逮捕されたならず者5名
【事件部】月曜日の夜、テヘラン各地から寄せられた市民からの苦情を受け、治安維持軍の捜査官らは電撃作戦を敢行、49名のならず者どもを逮捕した。
本紙の報告によると、月曜日22時、首都テヘランの各地から悪党どもが跳梁跋扈しているとの市民からの通報を受ける形で、首都テヘラン治安維持軍長官のラーダーン司令官の命令で、治安警察の捜査官らは問題への対応に着手した。
捜査の結果、捜査官らはまずならず者どもの居場所を突き止め、その上で月曜日深夜、テヘラン東部、南西部、南東部、中央部の各地で、電撃作戦を敢行した。
49名の容疑者が逮捕
ならず者どもが逮捕された現場からの報告によると、逮捕されたのはほとんどが第二級のならず者どもで、第一級のならず者どもが逮捕された後、彼らの後継者としてのし上がってきた者たちであった。彼らの中には、「バッタ」、「ゴキブリ」、「ピノキオ」、「青い目のネコ」‥‥などといった奇妙きてれつな通り名を付け、市民を苦しめ、名誉=貞節を侵害する行為を働いていた。
最も凶悪な例
今回逮捕されたならず者どもの一例として、アブー・ザッル地区の一地域ファッラーフの市民を悩ませていた、本名メフディー(通称「バッタ」)の例を挙げよう。市民から治安警察第8分署に寄せられた苦情によると、この男は10代の少年の携帯電話の番号を入手しては、女性の名前を騙って彼らにショートメッセージを送信、少年らを交友関係に誘っていた。
男は少年らにショートメッセージを送った後、電話での問いかけには一切応ぜず、ショートメッセージを通じて彼らを騙し、建設中の建物や人気のない場所に引きずり込んでは、自らを少女の兄弟だと名乗っていた。男はナイフで脅迫・略取したり、妹と会わせてやると偽るなどして、騙された少年らを建設中の建物や自宅の屋上に連れ込み、乱暴を働いていた。
警察による捜査を経て、昨日朝未明2時に、ファッラーフ地区にいるこの容疑者の男がついに逮捕された。男は逮捕時、屋根の上から逃亡を図ったが、治安警察第8分署の捜査官らによって取り押さえられたとのことである。男は現在、少年らに暴行した15件の容疑を認めているという。
また、本紙報告によると、逮捕された49名のならず者どもに関する捜査が、すでに治安警察によって始められているとのことだ。
電撃作戦終了後、首都テヘラン治安維持軍長官のラーダーン司令官は本紙に次のように語っている。「社会的安全計画が始まった日に述べたように、ならず者どもの力など張りぼてに過ぎない。警察は大いなる力をもって、彼らの見てくれだけの強さなど打ち壊してくれよう。実際逮捕後、各地に点在するならず者どもの拠点はすでに摘発されている。すでに述べたように、テヘランから全てのならず者が一掃されるまで、この計画を力強く続けていく所存であり、彼らは市民の前で平伏するほかなくなるだろう」。
「これら49名の逮捕は、市民が110番緊急センターに苦情を寄せたことを受けてのことである。警察は市民と協力して、ならず者どもを自らの監視下に置き、強い力で対処する予定だということを、彼らも知らねばならない」。ラーダーン司令官はこうことばを継いだ。
ラーダーン司令官はさらに、「捜査の結果、今回逮捕されたならず者どもは、第一級のならず者どもが逮捕された後、地域にのし上がってきた者たちであることが分かっている。彼らの見てくれの強さなど、かつてのならず者どもと同じように、すでに打ちのめされている」とも述べた。
その上で同司令官は、「以前に逮捕されたならず者どもは、厳重な監督下にある。ほんの少しでも地域で違反行為を犯したり、市民に迷惑をかけようものなら、これまでとは比べものにならないほど厳しい処罰が待っているということを、彼らも良く知っているはずだ」と付け加えた。
ラーダーン長官は最後に、バッドヘジャービーなどの服装の乱れに対する取り締まりは今後も継続していくと強調した上で、次のように明言した。「警察はその本来の責務に則って、今回の計画を実施している。〔警察の取り締まりを批判する〕プロパガンダや雰囲気作りに影響されることは断じてない。一部のバッドヘジャーブな人々を含めた広範な市民が、〔シャリーアの〕尊厳を守ろうと、今回の計画に参加している。警察は公僕として、市民の正当なる要望に応えることを自らの務めとしている。今回の計画の実行で警察に協力してくれた全ての良識あるテヘラン市民に感謝したい。市民の代え難き支持こそが、市民に奉仕せよとの警察の責務をより重大なものとしているのだ」。
現地の新聞はこちら
関連記事(ならず者たちは今どうしているか:「ならず者特別拘置所」をリポート)
( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:12703 )